2026年、立命館大学文学部人文学科国際コミュニケーション学域の2027年度(総合型選抜)AO選抜入学試験「国際方式」が行われました。未来図編集部が独自に入手した受験生の報告をもとに、面接試験の概要や実際に聞かれた質問の傾向、関連する社会問題、リザプロ株式会社推薦対策事業部が想定する回答の方向などをお伝えします!
問題概要
当日は、午後1時15分に集合し、試験に関する説明を受けた後、午後1時30分から順次個別面接が実施されました。面接官は2人で、面接時間は約15分でした。
面接では、まず「他大学にも文学部がある中で、なぜ立命館大学を選んだのか」「複数の学域がある中で、なぜ国際コミュニケーション学域なのか」「入学後に学びたいことと将来構想は何か」という複数の質問がまとめて投げかけられました。
その後、海外での経験や語学学習、関心のある教員、文化活動に取り組んだきっかけ、異文化交流を通じた考え方の変化などについて質問されました。
今回の面接では、大学・学域への志望理由と、これまでの経験から生まれた問題意識とのつながりを確認する質問が中心だったと考えられます。
特に注目したいのは、海外経験の有無だけでなく、異なる文化に触れることで自身の価値観がどのように変化したのか、異なる文化的背景を持つ相手にどのような工夫をして意思疎通を図ったのかが問われた点です。
国際コミュニケーション学域の受験生として、語学力だけでなく、異文化を理解し、相手の立場に立って情報や価値観を伝える力が重要だったと考えられます。
用語解説:「異文化コミュニケーション」とは
異文化コミュニケーションとは、異なる文化的背景や価値観、言語習慣を持つ人々が、互いの違いを理解しながら意思疎通を図ることです。
例えば、日本では相手への敬意を表すためにお辞儀をすることがありますが、同じ行為でも、その意味や重要性は文化によって異なります。
また、言葉を正確に翻訳したとしても、その背景にある歴史や宗教、社会的な価値観まで伝わるとは限りません。
異文化コミュニケーションにおいて重要なのは、自分の文化や価値観を一方的に説明するのではなく、相手がどのような前提知識や価値観を持っているのかを理解し、伝え方を工夫することです。
今回の面接でも、異文化交流の経験について、どのような工夫をしたのかが質問されました。これは、文化に関する知識だけでなく、異なる文化を持つ相手の立場に立って考え、行動する力を確認する質問だったと考えられます。
関連すると思われる社会問題
今回の面接内容から読み取れる関連テーマとして、グローバル化に伴う異文化間の相互理解と、多文化共生社会の実現が挙げられます。
国境を越えた人々の移動や交流が活発になる中で、異なる言語や文化的背景を持つ人々が接する機会は増えています。しかし、共通の言語を使用できたとしても、文化的な背景や価値観の違いによって誤解が生じる場合があります。
例えば、外国人住民が日本で生活する際、言語の壁だけでなく、暗黙のルールやコミュニケーションの習慣の違いによって、地域社会との関係構築が難しくなることがあります。
こうした問題を解決するためには、一方が相手の文化に適応することだけを求めるのではなく、互いの違いを理解し、必要に応じて制度やコミュニケーションの方法を見直すことが重要です。
また、日本文化を海外に発信する際にも、単に文化の特徴を紹介するだけでなく、その背景にある歴史や価値観を伝えることが求められます。
一方で、「日本人はこう考える」「外国人はこう考える」といった固定的な理解は、文化的な偏見やステレオタイプにつながる可能性があります。
そのため、文化の違いを国籍だけで説明するのではなく、一人ひとりの経験や価値観にも目を向ける必要があります。
国際コミュニケーション学域の受験生としては、文化の違いを理解するだけでなく、異なる背景を持つ人々が対等な立場で交流するためには何が必要なのかという視点を持つことが望ましいでしょう。
理想回答の一例
今回の面接では、志望理由や海外経験に加え、異文化交流を通じて得た学びについて具体的に質問されました。ここでは、特に重要と考えられる質問について、回答の方向性を整理します。
①「他大学ではなく、なぜ立命館大学の国際コミュニケーション学域なのか」
志望理由を説明する際には、まず自分が関心を持つ課題を明確にし、それを学ぶためになぜ国際コミュニケーション学域が適しているのかを説明することが重要です。
例えば、異なる文化的背景を持つ人々の相互理解に関心がある場合、語学力の向上だけでなく、言語と文化の関係やコミュニケーションのあり方を学びたいという方向性が考えられます。
さらに、大学での学びを将来どのような形で社会に生かしたいのかを述べることで、志望理由に一貫性を持たせられます。
②「海外での経験を通じて、考え方はどのように変化したか」
海外での経験については、訪れた国や期間を紹介するだけでなく、経験する前後で自身の考え方がどのように変わったのかを説明することが重要です。
例えば、異文化に触れることで、それまで当たり前だと思っていた習慣や価値観が必ずしも普遍的ではないと気づいた経験などが考えられます。
そのうえで、こうした気づきを大学での研究テーマにどのようにつなげたいのかを説明すると、学習意欲が伝わりやすくなります。
③「異なる文化的背景を持つ人に何かを伝える際、どのような工夫が必要か」
私は、相手の文化的背景や前提知識を理解したうえで、伝え方を工夫することが重要だと考えます。
例えば、日本文化を紹介する際には、作法や習慣を説明するだけでなく、その背景にある意味や価値観も伝える必要があります。
また、相手から質問や意見を受け取る機会を設けることで、一方的な情報発信ではなく、双方向の文化交流を実現できると考えます。
④「大学でどのような研究に取り組みたいか」
私は、異なる文化的背景を持つ人々の間で、誤解や価値観の衝突がどのように生じるのかを研究したいと考えています。
そのために、言語と文化の関係を学ぶとともに、実際のコミュニケーションの事例を分析し、相互理解を促進するための方法を考えたいです。
将来は、こうした学びを生かし、異なる背景を持つ人々が交流できる環境づくりに携わりたいと考えています。
なお、以上は実際の受験生の回答ではなく、報告された質問の傾向をもとに作成した回答例です。
面接について
・面接の形式:個別面接
・面接官の人数:2人
・面接時間:約15分
実際にあった質問の概要:
・他大学にも文学部はあるが、なぜ立命館大学なのか。また、複数の学域がある中で、なぜ国際コミュニケーション学域なのか。入学後に学びたいことと将来構想も答えてください。
・海外での経験をする前から、語学学習に取り組んでいたか。
・関心のある教授はいるか。
・文化活動に関心を持ったきっかけは何か。
・海外経験を通じて、自国の文化に対する見方は変わったか。
・異なる文化的背景を持つ人々に文化を紹介する際、どのような工夫をしたか。
今回の面接で特徴的だったのは、最初の質問で大学への志望理由、学域を選んだ理由、入学後の学習計画、将来構想という複数の内容がまとめて問われたことです。
このような質問に対応するためには、それぞれの内容を独立して暗記するのではなく、自身の経験から生まれた問題意識と、大学で学びたいこと、将来の目標を一つの流れとして整理しておく必要があります。
また、「気になる教授はいるか」という質問からは、大学の教育・研究内容について事前に調べ、自分の関心とどのように結びつくのかを説明できることも重要だと考えられます。
さらに、提出書類に記載した活動の背景や、海外経験を通じた価値観の変化について質問されている点にも注目したいところです。
単に活動実績を述べるだけでなく、その活動に取り組んだ理由や工夫した点、経験から得た学びまで説明できることが重要でしょう。
受験生が振り返る試験対策のポイント
今回の受験生は、大学や入試に関する資料を事前に印刷して確認しておいたことが役立ったと振り返っています。
特に、大学の教育・研究内容や教員に関する情報、前年度の入試講評を確認しておくことが、面接への準備につながったようです。
入試講評は大学側がどのような観点で受験生を評価しているのかを把握するための重要な資料です。募集要項や学域の紹介だけでなく、過去の講評にも目を通しておくとよいでしょう。
また、今回の面接では、提出書類に記載した活動や経験が具体的な質問につながっていました。そのため、志望理由書などの内容を読み返し、活動のきっかけや工夫した点、経験を通じた考え方の変化について、自分の言葉で説明できるよう準備することが有効です。
立命館大学文学部人文学科国際コミュニケーション学域の総合型選抜では、語学力や海外経験だけでなく、それらを通じて得た問題意識を大学での学びに結びつける力が重要になると考えられます。
受験を予定している人は、志望理由書の内容を深く理解するとともに、異文化交流を通じて自身の価値観がどのように変化したのかを整理しておくとよいでしょう。





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