高校2年生になっても、将来の進路や志望校が決まっていないことに不安を感じている人は多いのではないでしょうか。周囲の友人が志望校を決め始めると、自分だけ遅れているような気がして焦ってしまうこともあるかもしれません。
しかし、高校2年生の時点で進路が決まっていないことは、決して珍しいことではありません。焦って適当に進路を決めるよりも、時間をかけて自分が納得できる選択肢を探すことが大切です。
この記事では、進路が決まらない原因や、高校2年生のうちからできる具体的な行動、高校卒業後のさまざまな選択肢について紹介します。まだやりたいことが見つかっていない人も、この記事を参考にしつつ、自分に合った進路を考えていきましょう。
高2の段階で進路が決まっていない人は意外と多い
高校2年生になると、学校で進路希望調査が行われたり、周囲の友人が志望校について話し始めたりするため、「そろそろ自分も決めなければならない」と焦る人もいるでしょう。
しかし、高校2年生の時点でも将来の進路や志望校が明確に決まっていない生徒は非常に多く、現段階で答えが出ていないことは全く珍しいことではありません。
周囲に流され焦って適当に決めるのではなく、自分自身が納得できる選択肢を時間をかけて探すことが重要です。
また、ベネッセが行った調査によれば、高校3年生になってから第一志望の大学を決めた人は全体の約50%を占めています。
このことからも、半数の人が高3の段階でようやく進路を確定させていることが分かります。
今決まっていないからといって慌てる必要はありません。まずは色々な学問や仕事についてリサーチして、自分の興味がどこにあるのかを探っていきましょう。
参考:高校生が第1志望大を決めた時期はいつくらい?保護者はどうサポートすればいい?|ベネッセ教育情報
進路が決まらない主な原因
進路が決まらない理由は、人によって異なります。ここでは、進路がなかなか決まらない主な原因を3つ紹介します。
- 自分の好きなことややりたいことが分からないから
- どんな仕事や学部があるのか詳しく知らないから
- 学費や卒業後の進路に不安があるから
自分の好きなことややりたいことが分からないから
進路が決まらない原因の一つは、「自分が何に興味があり、何をしたいのか」を言語化できていないことです。
これまで、将来について真剣に考えたことがなかったり、何かに夢中になった経験もあまりなかったりする人は、当然自分の興味関心を見つけるのにも苦労します。
そもそも、自分の興味や得意なことを掘り下げるための自己分析のやり方すら知らない可能性もあるでしょう。
また、「将来やりたい仕事」を見つけなければならないとハードルを高く設定してしまい、かえって選択肢を狭めていることも要因として考えられます。

どんな仕事や学部があるのか詳しく知らないから
社会にどのような職業が存在し、大学でどのような学問を学べるのかを十分に知らないせいで、なかなか進路が決まらない人もいます。
自分が知っている職業や大学の学部は、実際には世の中にある選択肢のほんの一部かもしれません。
たとえば学部名を聞いたことがあっても、具体的にどのような講義を受け、どのような研究を行うのかまではイメージできない人も多いでしょう。
このように情報が不足していると、自分に適した選択肢が目の前にあっても気づくことができません。
限られた知識の中だけで進路を選ぼうとせず、まずは世の中にどのような学問や仕事があるのかを幅広く知ることが大切です。
学費や卒業後の進路に不安があるから
進路を考えようとしても、学費や卒業後の生活に対する不安が大きく、なかなか決断できない人もいるでしょう。
特に私立大学や専門学校への進学には多額の費用がかかるため、経済的に進学できるのか漠然と不安を感じて進路決定を躊躇ってしまうケースも少なくありません。
また、奨学金の仕組みや利用できる制度を十分に把握できていないことも、進路決定が遅れる要因となります。
さらに、「その学部を卒業して本当に安定した就職ができるのか」と、将来への不安を抱えているせいで、大学や学部を決めきれない人も一定数います。
進路が決まらないときにやるべきこと7選
進路が決まらないときは、机の前で一人で考え続けるだけでは答えが見つからないことが多いです。
ここでは、まだ明確な志望校や将来の夢が決まっていない高校2年生でも、今日から始められる7つの方法を紹介します。
- 自分の好きなことと苦手なことを書き出してみる
- 大学の学問や職業について一から調べてみる
- 学生や社会人の1日密着動画を見てみる
- 家族や友人に向いていそうなことを尋ねてみる
- オープンキャンパスにとりあえず行ってみる
- 身近な大人に進路や職業を選んだ経緯を聞いてみる
- 適性診断や職業診断をやってみる
1、自分の好きなことと苦手なことを書き出してみる
まずはノートを用意して、「好きなこと」「楽しいと感じること」「得意なこと」を思いつく限り書き出してみましょう。
同時に、「やりたくないこと・避けたいこと」や「苦手な環境・作業」もたくさん挙げてみてください。
「アニメが好き」「人と話すのが苦手」のように抽象的な内容でも構わないので、できるだけ多く書き出してみましょう。
このように自分の価値観や性格を文字にして整理することで、これまで意識していなかった共通点が見えてくることがあります。
また、好きなことだけでなく苦手なことも知ることで、自分に合った職業や学びたいことも把握しやすくなるでしょう。
2、大学の学問や職業について一から調べてみる
進路ナビサイトや大学のパンフレットなどを活用して、世の中にはどのような学部や職業があるのかを徹底的に調べてみましょう。
たとえば、「経済学部では実際にどのような研究をするのか」といったように、学部名だけではなく各学問の具体的な中身を知ることも大切です。
また、興味を持った職業があれば、必要な資格や実際の就職ルートについてインターネットで詳しくリサーチしてみるとよいでしょう。
最初から自分に関係があるものだけに絞る必要はありません。幅広く情報を集めて視野を広げることで、今まで検討すらしていなかった進路が見つかることもあります。
3、学生や社会人の1日密着動画を見てみる
YouTubeなどで、大学生や若手社会人の1日密着動画を見てみるのもおすすめです。
大学のホームページや職業紹介サイトなどの文字情報だけでは分からない、実際の大学生活や仕事のリアルな雰囲気をつかむことができます。
授業を受けている様子や仕事終わりの過ごし方などを見ることで、「このようなライフスタイルなら自分に合っていそうだ」と感じることもあるでしょう。
反対に、自分には合わないと気づくこともあるかもしれませんが、これこそ重要な発見です。
実際の生活を知ることで、自分がその進路を選んだときの具体的な日常を頭の中でイメージしやすくなります。

4、家族や友人に向いていそうなことを尋ねてみる
自分のことをよく知っている家族や友人に、「自分にはどのような仕事が向いていると思うか」と尋ねてみるのも一つの方法です。
たとえば、「話し上手だから営業が向いていそう」「コツコツ作業するのが得意だから事務系の仕事が合うかもしれない」といったように、自分では気づいていなかった強みを教えてもらえることがあります。
自分では気づきにくい長所や意外な適性をまわりの人から教えてもらうことで、これからの進路の選択肢を大きく広げるきっかけになります。
5、オープンキャンパスにとりあえず行ってみる
まだ志望校が決まっていない場合でも、家から通える範囲の大学や専門学校のオープンキャンパスに行ってみましょう。
実際にキャンパスの雰囲気や学生の様子を肌で感じたり、模擬授業を体験したりすることで、大学での学びがより具体的にイメージできるようになります。
単にインターネットで情報を調べるだけでは分からないことも多いですが、実際に足を運ぶことで進路選択へのモチベーションが刺激されることもあります。
6、身近な大人に進路や職業を選んだ経緯を聞いてみる
親や親戚、学校の先生、近所の知人など、身近な大人に今の仕事や進路を選んだ理由を聞いてみるのもおすすめです。
まわりの大人がどんな葛藤を経て現在の仕事に就いているのかを知ることで、進路選択の視野を広げるきっかけになるでしょう。
中には、自分では想像もしていなかったような理由や経緯で進路を決めた人もいるかもしれません。
意外なエピソードを聞くことで、進路選択に対する思い込みもなくなるはずです。そこから、焦らずに自分に合った進路を探してみてください。
7、適性診断や職業診断をやってみる
インターネットには、高校生でも無料で受けられる適性診断や性格診断が数多くあります。
質問に答えるだけで、自分の性格タイプや向いている学問分野、職業などを知ることができます。
自己分析が苦手な人でも、診断結果という客観的なデータを利用すれば自分の進路について考えやすくなるでしょう。
診断結果をそのまま鵜呑みにするのではなく、結果に記載されている職業や学部について自分でも調べてみることが大切です。
進学だけじゃない! 高校卒業後の多様な進路
進路 | 向いている人 |
4年制大学・短大 | 幅広い知識を身につけたい人、大学生活を通して将来を考えたい人 |
専門学校 | 将来就きたい職業や学びたい専門分野が明確な人 |
省庁大学校 | 特定の省庁や専門職で働くことを目指し、専門的な教育を受けたい人 |
留学 | 海外で学び、語学力や国際的な視野を身につけたい人 |
就職 | 早く社会に出て働き、経済的に自立したい人 |
フリーター | 自分のやりたいことに時間を使いながら、将来の方向性を考えたい人 |
高校卒業後の進路というと大学進学を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、選択肢はそれだけではありません。
専門学校で専門的な技術を身につける道や高校卒業後すぐに就職する道、海外へ留学する道など、人によってさまざまな選択肢があります。
それぞれの進路には異なる特徴やメリットがあるため、周囲と同じ道を選ぶのではなく、自分の目的や将来像に合った進路を考えることが大切です。
・4年制大学・短大
4年制大学や短期大学への進学は、高校卒業後の進路として最も代表的な選択肢です。
4年制大学では幅広い教養や専門知識を学び、短期大学では比較的短い期間で実務に役立つ知識や技能の習得を目指します。
また、同世代の多様な仲間と出会い、授業だけでなくサークルやアルバイトなどを通して視野を広げられることも大きな魅力です。
企業の採用枠が比較的広く、卒業後の就職活動における選択肢の幅を広げやすい点も強みといえるでしょう。
まだ将来やりたいことが明確でない人にとっても、大学生活を通して自分の進路を考える時間を持てます。
・専門学校
専門学校では、看護、美容、IT、調理など、特定の職業に直結する専門的な技能を身につけることができます。
2〜3年の短期間で、実習を中心とした実践的なカリキュラムを履修するのが特徴です。
そのため、早く社会に出て働きたい人や、将来やりたい仕事が明確に決まっている人に向いているでしょう。
一方で、学校や学科によって学べる内容は大きく異なるため、就職実績やカリキュラムを事前によく確認することが大切です。

・省庁大学校
省庁大学校とは、国土交通省や防衛省などの官公庁が管轄する独自の教育訓練機関です。
代表的なものとして、防衛大学校、気象大学校、海上保安大学校などがあり、それぞれ特定の分野で活躍する人材を育成しています。
学校によっては、在学中から国家公務員としての身分が認められ、授業料が免除されるほか、毎月の手当やボーナスが支給される仕組みになっているところもあります。
卒業後はそれぞれの省庁や関連機関で、専門的な知識を生かして働くことになります。
明確な目的を持って特定の分野で働きたい人にとって、有力な選択肢の一つです。
・留学
高校卒業後、日本の大学ではなく海外の大学や語学学校へ直接進学する道もあります。
海外で生活しながら学ぶことで、語学力を身につけられるだけでなく、世界中のさまざまな文化や価値観に触れてグローバルな視野を広げることもできます。
海外で生活する経験を通して、自立心やコミュニケーション能力を高められることも大きな魅力です。
将来の就職活動でも、海外での経験を独自の強みとしてアピールできる可能性があります。
・就職
高校卒業後に進学せず、高校の進路指導室などを通じて企業に直接就職し、社会人になるという道もあります。
高校への求人は一定の信頼性があり、学校のサポートを受けながら就職活動を進められることが多いです。
早くから経済的な自立を果たし、自分で稼いだお金で生活できるようになることも大きなメリットでしょう。
また、同世代が大学などで学んでいる間に、実社会で実務経験やキャリアを積むことができます。
・フリーター
高校卒業後、特定の学校へ進学したり正社員として就職したりせず、アルバイトや派遣社員として生計を立てる道もあります。
時間の自由度が比較的高いため、資格取得や起業など、自分のやりたいことに時間を使える点が特徴です。
一方で、正社員と比べて雇用や収入が不安定になりやすく、福利厚生の面でもリスクが伴います。
一時的にフリーターという選択をすること自体が悪いわけではありませんが、将来を見据えて長期的に計画を立てることが不可欠です。
進路が決まっていなくても高2のうちからやるべきこと
高校2年生の時点で志望校や将来の職業が決まっていなくても、何もしなくてよいわけではありません。将来の選択肢を狭めないためにも、高校2年生のうちから基本的な準備を整えておきましょう。
- 定期テスト対策をして評定平均を少しでも上げる
- 無遅刻・無欠席を維持する
- 親に学費や生活費について相談する
1、定期テスト対策をして評定平均を少しでも上げる
指定校推薦や公募制推薦、総合型選抜では、高校での成績を示す「評定平均」が出願や選考の重要な基準になります。
評定平均は高1から高3の1学期までの成績をもとに計算されるため、高校2年生の定期テスト結果が平均値を大きく左右します。
たとえ現在の評定が低くても、高2からの頑張り次第で評価を取り戻すことは十分可能です。
あらかじめ成績を上げておけば、将来「推薦を利用したい」と思ったときの選択肢が一気に広がります。
進路の幅を狭めないためにも、日頃の定期テストを一つひとつ大切にしていきましょう。

2、無遅刻・無欠席を維持する
学校の出席日数は、受験や就職の場面で自己管理能力を表す重要な指標になります。
推薦入試の校内選考や企業の採用選考では、欠席日数が多いことが不利になる可能性もあります。
そのため、高校2年生の段階から毎日コツコツ登校する習慣をつけ、健康的な生活リズムを崩さないように心がけましょう。
もちろん体調不良など無理をしてはいけない事情もありますが、安易な遅刻や欠席を繰り返さないことが大切です。
3、親に学費や生活費について相談する
大学や専門学校への進学には、多額の費用がかかります。
そのため、進路を具体的に決める前から、学費や一人暮らしをする場合の生活費について親と本音で話しておくことが大切です。
どの程度まで費用を出せるのか、奨学金を利用する必要があるのかを早めに確認しておきましょう。
経済的な条件を把握しておくことで、出願できる大学や専門学校の範囲も現実的に考えられるようになります。
高校3年生の夏前になって「お金が足りなくて受験できない」といった家庭内のトラブルを防ぐためにも、早めに話し合っておくことが重要です。
高校卒業後の進路に関するよくある質問
ここまで、高校卒業後に選べるさまざまな進路や、進路が決まっていない高校2年生が今から取り組むべきことを紹介してきました。
しかし、実際に進路について考え始めると、新たな不安や疑問が出てくることもあるでしょう。ここでは、高校卒業後の進路についてよくある質問に答えていきます。
・進路が決まらないまま卒業するとどうなる?
回答:進路が未決定のまま高校を卒業すると、無職またはフリーターとして過ごすことになります。
卒業後は高校の進路指導室などから受けられていた後押しがなくなり、自力で就職先や進学先を探さなければなりません。
また、何もしていない期間が長くなると履歴書に空白期間ができ、将来正社員として就職活動をする際にも不利になりやすいです。
現時点で完璧に進路を決定できていなくても、過度に焦る必要はありません。
ただし、後から慌てて不本意な選択をしてしまうリスクを避けるためにも、高校2年生の今から少しずつ候補を絞り込んでおくことが大切です。
・親と進路について意見が合わないときはどうすれば良い?
回答:親の意見と自分のやりたいことが対立するのは、決して珍しいことではありません。
そのような場合は感情的になるのではなく、まずは自分がなぜその進路に進みたいのかを言語化して伝えることが大切です。
また、親が何に反対しているのかを確認し、学費や卒業後の就職見込みなど経済面や将来性について心配している場合は、具体的な情報を集めて丁寧に説明しましょう。
親子だけで話し合っても平行線になる場合は、学校の先生など第三者に間に入ってもらうのも有効です。
客観的な進路のアドバイスを聞くことで、お互いに納得できる選択肢が見つかることもあります。

・成績が悪くても行ける大学はある?
回答:評定平均や現在の成績が低くても、合格を狙える大学は日本全国に多数存在します。
たとえば、定員割れをしている地方私立大学や、基礎的な学力テストを中心に選考する中堅大学などが選択肢になることがあります。
また、一般入試だけでなく、小論文や面接、面談などを重視する総合型選抜を目指す方法もあります。
成績が悪いことを理由に進学そのものを諦める必要はありません。
ただし、入学することだけを目的にするのではなく、大学入学後の授業についていけるだけの基礎学力を身につけることも大切です。
まとめ|自分に合った進路を見つけるために少しずつリサーチを始めよう
高校2年生の時点で進路が決まっていなくても、焦る必要はありません。
大切なのは、何も決まっていないことを不安に思うのではなく、自分の好きなことや得意なことを考え、さまざまな学問や職業について知ることです。
高校卒業後の進路は大学だけでなく、専門学校や就職、留学など多様な選択肢があります。また、進路が未定でも、定期テスト対策や出席日数の管理など、将来の選択肢を広げるために今からできることもあります。
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