文部科学省は2025年12月19日、世界トップレベルの研究水準を目指す「国際卓越研究大学」の第2期公募の結果を発表しました。東京科学大学が東北大学に続く2校目の認定校に選ばれた一方、「本命」と目されていた東京大学は継続審査となり、大きな注目を集めています。
国際卓越研究大学とは?
国際卓越研究大学制度は、10兆円規模の「大学ファンド」の運用益を活用し、世界最高水準の研究大学を育成するための制度です。認定された大学は、最長25年間にわたり、年間数百億円規模の支援を受けることができます。
2024年11月に東北大学が第1号として認定され、2025年度には154億円が助成されました。認定校は「数校」に限定する方針で、単なる研究実績だけでなく、世界最高水準の研究大学の実現に向けた「変革の意思」も重視されます。
第2期公募の結果
応募した8大学
今回の第2期公募には、東京科学大学、京都大学、東京大学、大阪大学、早稲田大学、九州大学、筑波大学、名古屋大学の8校が応募。いずれも第1期公募でも手を挙げていた大学です。
審査結果
【認定】東京科学大学:2026年4月から体制強化計画を開始。初年度は百数十億円規模の助成を受ける見込み。
【認定候補】京都大学:最長1年間かけて計画を改善した後に認定予定。
【継続審査】東京大学:コンプライアンス上の問題への対応を確認するため、最長1年間審査を継続。
【落選】大阪大学、早稲田大学、九州大学、筑波大学、名古屋大学
東京科学大学が選ばれた理由
東京科学大学は、2024年10月に東京工業大学と東京医科歯科大学が統合して誕生した大学です。有識者会議は、以下の点を高く評価しました。
・統合後の学問領域を横断した研究体制への刷新
・大学病院を拠点にした医工連携強化の計画
・研究分野や組織の壁を越える抜本的改革を目指す姿勢
25年間の計画では、医工連携研究の論文数を現在の7倍に増やす目標を掲げています。
東大が継続審査となった理由
東京大学は、医学部教員が収賄容疑で逮捕されるなど、不祥事が相次いでいました。有識者会議は、計画自体は評価したものの、「コンプライアンス上の問題への対応は、卓越大に求められる自律と責任あるガバナンスの構成要素として重要」と指摘。大学本部によるガバナンス体制の整備を確認するため、最長1年間の継続審査となりました。
なお、「ガバナンスに関わる新たな不祥事」が発生した場合は、審査が打ち切られる可能性もあるとされています。
大学としての「変革への意思」
国際卓越研究大学の認定は、単なる研究実績だけでなく、大学としての「変革への意思」と「実現可能性」が重視されます。東京科学大学の認定は、大学統合という大きな改革を実行に移した点が評価された結果と言えます。
今後、東北大学・東京科学大学がどのような成果を出すのか、また京都大学や東京大学がいつ認定されるのか、引き続き注目していきましょう。
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