東大合格発表から一夜明け、上位校以外にも目を向ける方が増えてきました。
みなさんの母校や知っている学校からは、東大合格者が出ていましたか?

東大合格発表では、例年ランキング上位の進学校にばかり注目が集まりがち。
しかし、毎年「意外な高校」からの合格も少なからず見られます。

むしろ「実績を上げつつある勢いのある学校」こそ、いま見るべき。
数年後には御三家クラスの大躍進を遂げているかもしれません。

本記事では、2026年の東大合格高校のうち、筆者が特に注目した学校をピックアップしました。
(数字は東大合格者数。2026年3月10日発表時点。)


1. 三田国際科学学園中学校・高等学校 5人合格

東京都世田谷区にある三田国際科学学園中学校・高等学校は、今年5人が合格。過去最多の数字です。

同校は2015年の共学化以降急速に人気を高め、2025年には校名も変更。
中学受験市場でも存在感を強めています。今年は2年連続で東大推薦合格者を出したことでも話題となりました。

海外大学合格者数は全国でも上位クラスで、高校2年生全員が複数回の海外研修に参加するなど、国際教育の厚みが特徴です。
英語の習熟度別授業、ネイティブ教員の積極配置、ICT・サイエンス教育の導入など、カリキュラムは非常に先進的。
高度な探究と英語力を両立させる教育体制は、国内大学と海外大学の双方を現実的な進路として提示しています。

まさに、現代型進学校の一つと言えるでしょう。
東大京大など日本のトップのみならず、グローバルに活躍できる人材をこそ育てたい方には、是非お勧めできる学校です。


2. 高輪中学高等学校 4人合格

東京都港区にある私立男子校の高輪中学高等学校。
今年は4人が合格し、過去最多となりました。創立140年以上の歴史を持つ伝統校です。

近年、中学受験では「男子校の逆風」がしばしば指摘されます。
共学校人気の上昇により受験生が減少し、共学化を選択する男子校も少なくありません。

そうした環境の中で過去最高の実績を記録した点は注目に値します。
男子校の教育力を示す結果と言えるでしょう。

近年では男女別学へのバッシングばかりが叫ばれますが、実際には共学より別学を敢えて選んでいる層も存在します。
男子校・女子校ならではの雰囲気になじめる方ならば、積極的に別学校を狙ってみてもいいかもしれません。


3. 暁星中学校・高等学校 4人合格(うち理三3人)

東京都千代田区の男子校・暁星中学校・高等学校。
今年の東大合格者は4人と例年より小規模ですが、その内訳が驚異的です。4人のうち3人が理科III類でした。

暁星の強みの一つは、併設する小学校・幼稚園の存在です。
暁星小学校は「お受験校」として知られ、名家の子弟が集まる名門。
そこから内部進学する生徒も多く、長期的な教育環境の中で学力を伸ばしていくケースが見られます。

理Ⅲといえば、東大医学部医学科への直通コースであり、毎年100名足らずしかくぐることを許されない修羅の門。
御三家クラスといえども、多くて10~20名の合格にとどまり、おいそれとは入れません

「東大合格者4人」は、確かに高い数字ではありませんが、「うち3名が理Ⅲ」という事実だけで、同校の底知れぬポテンシャルを感じさせます。
質の面では非常にインパクトのある結果でした。


4. 開智日本橋学園中学・高等学校 2人合格(うち理三1人)

東京都中央区の私立共学校、開智日本橋学園。
今年は2人が合格し、そのうち1人が理科III類でした。

同校は2015年に改名・共学化し、国際バカロレア(IB)認定校として国際教育に力を入れています。
三田国際科学学園と同様、近年中学受験市場で急速に人気を高めている学校の一つです。

東大合格者が初めて出たのは2021年。
それからわずか5年で理三合格者を輩出しました。新興進学校の躍進として注目される動きです。


5. 開智未来中学・高等学校 1人合格

埼玉県加須市の私立共学校、開智未来中学・高等学校。
今年は1人が合格しました。

同校は2011年開校で、開智日本橋と同じ開智学園グループに属します。
開智学園は、さいたま市の開智中高を中心に近年複数の学校を展開しており、直近では開智所沢の開校が大きな話題となりました。

開智未来は、もともと公立高校があった土地に私立校が設置されたことで注目を集めた学校です。
東大合格者も断続的に出しており、開智日本橋とともに今後の動向が注目されます。


6. 細田学園中学校・高等学校 1人合格

埼玉県志木市にある私立共学校の細田学園。今年も1人が東大に合格しました。

同校は長らく女子校でしたが共学化を実施。
2014年に初の東大合格者を出して以降、徐々に進学実績を伸ばしています。

2019年には中高一貫教育を開始しました。
中学入学1期生が卒業した2025年に東大合格者が出ており、今年で2年連続の合格となります。
埼玉私立の勢力図にも、少しずつ変化が生まれているのかもしれません。


7. 昭和女子大学附属昭和中学校・高等学校 1人合格

東京都世田谷区の女子校、昭和女子大学附属昭和中高。今年は1人が合格しました。

女子大学附属校からは、毎年一定数の東大合格者が出ることがあります。
背景として、小学校受験組の存在が指摘されることが多いでしょう。

女子大附属校は現在も富裕層などを中心に一定のブランド力を持っており、小学校から中高までのびのびと学んだ生徒が難関大学へ進学するケースも見られます。
今年は昭和女子大附属昭和から合格者が出ました。


8. ドルトン東京学園中等部・高等部 1人合格

東京都調布市の私立共学校、ドルトン東京学園。
今年は初の東大合格者が出ました。

同校は大手予備校の河合塾が設立し、2019年に開校。校名は教育法の「ドルトン・プラン」に由来します。

昨年卒業した1期生からは京都大学医学部医学科合格者が出て話題となりました。
そして今年、2期生にして初の東大合格者も誕生。今後、一層人気を伸ばしていきそうです。


9. 東葉高等学校 1人合格

千葉県船橋市の私立共学校、東葉高等学校。
同校は船橋学園女子高校を前身とし、共学化した学校ですが、今年は史上初の東大合格者が誕生しました。

3月10日時点でホームページには早くも
「東京大学理科一類合格!『ますます躍進』、東葉高校!」
という一文が掲げられていました。

初の東大合格は大きな出来事でしょう。おめでとうございます。


"意外な高校"から伸びしろをみて

東大合格者数ランキングの上位校を追うのも面白いですが、こうした「意外な高校」に注目するのも東大合格発表の醍醐味です。
進学実績が売りではない学校にとって、一気に校風を転換する契機となるのが「東大合格者の輩出」
高偏差値層の受験生が集まることで、加速度的に進学校化が進み、東大合格常連校となる未来も十分にあり得ます。

東大合格常連校になってしまったあとでは入試倍率も上がるでしょう。
もしもいま高校受験を考えてらっしゃるご家庭があれば、ここでご紹介した高校こそ狙い目かもしれません。

新興校の躍進、そして初の東大合格。
来年はどの高校が新たな「サプライズ合格」を生み出すのか。
東大合格高校の新たな風が垣間見えて面白いものです。