未来図編集部ではこのたび、東京大学の推薦入試に合格した学生の皆さんにアンケートを実施し、「東大の推薦で合格するためのアドバイス」をうかがいました。

 本記事では、寄せられた中から特に印象的だったコメントを抜粋し、推薦入試を目指す受験生の皆さんに向けて、実際の合格者の“リアルな声”をご紹介します。

 東大志望者はもちろん、全国すべての推薦入試を目指す高校生にとって参考になる内容です!

①東大工学部合格者からのアドバイス

 「自分が何に興味があるのか、なぜその分野の勉強をしたいのかについて自分の言葉で言語化しておくことが大事だと思います。実績にあまりこだわることなく,自分のこれまでの活動をまとめるという意味でも時間をかけて志望理由書の作成に取り組んでみるとよいと思います!」

 こちらは東大の工学部に推薦で合格された方のアドバイスです。この、「興味の明確化」と「言語化」の重要性は、他の合格者からも繰り返し指摘されていた内容です。

 この方は高校時代より専門的な研究活動をしており、その時に感じた疑問を専門的に学ぶために東京大学を受験されたとのこと。

 推薦入試全般に言えることですが、最も大切なのは自己理解とその言語化です。何を学びたいのか、なぜその大学なのか、ということは、早い段階から問い続ける必要があるでしょう。

 その答えが出ず、ずっと悩み続けるということも逆に良いことなのだと思います。答えが早々に出てしまうと、考える時間がなくなってしまうからです。ずっと問い続け、答えを探し続け、その結果として、東大という道に行き着く。そんな人が多いのが東大推薦合格者の特徴なのだと思います。

 自分が何を勉強したいのか、そしてその理由を高校時代の活動実績という材料を通じて語れるようになることが推薦入試合格の秘訣だと多くの東大推薦入試合格者が述べています。

②東大経済学部合格者からのアドバイス

「一般入試も全力で取り組むべき」

 シンプルながら、非常に本質を突いたアドバイスです。

 今回のアンケートでは、回答者全員が推薦入試と並行して一般入試の出願準備も進めていたことが明らかになりました。

 さらに共通テストの得点についても質問したところ、なんと過半数の合格者が9割以上の得点を記録していたのです。つまり、推薦で合格した学生の多くは、一般入試でも合格できるだけの学力を有していたということです。

 推薦入試は評価基準が多面的である一方、合格可能性の見極めが難しいという側面もあります。そのため、推薦入試一本に賭けるのではなく、一般入試と両立しながら備えるのが現実的な戦略となっているのです。

 また、模試の成績についても尋ねたところ、多くの合格者が非常に高い偏差値を記録しており、学力面の基盤が確かなものであることがうかがえました。

 活動実績や人間性といった推薦入試特有の要素に加え、それらを築き上げるための地道な努力と要領の良さがあるからこそ、推薦と一般の両立が可能なのかもしれません。

③東大教育学部合格者からのアドバイス

「自分が将来やりたいこと、今までやってきたことを自分の言葉で正直に話せば、面接官(教授陣)は理解してくれるため、自身のやっていることを信じてやり抜いて欲しい。」

「(東大推薦は、)過去の実績ではなく、どのような人物であるかに重きを置いた評価だと思う。実績で出願をあきらめることはしないほうがいいと思う。」

 こちらも多くの東大生が共通して答えた内容です。面接官との対話に対して素直に向き合う姿勢がやはり大切なようです。

 傾向としては当然「すごい活動実績」をもった方々が集まりがちな東京大学の推薦入試ですが、必ずしもみんながそうである必要性はありません。

 必要なことはやはり、「なぜその活動をしたのか」、「なぜ東京大学で学ぶのか」といった様々な「なぜ」に対して真摯に応えることなようです。

 東京大学の教授陣は様々な質問を投げかけてきます。

 例えば、化学グランプリで銀賞をとるような生徒に対して、そもそもなぜ化学グランプリに挑戦したのかなどを尋ねています。他にも小論文の回答に対して、なぜその単語をチョイスしたのかといったことも聞かれるようです。

 最も、教授陣も意地悪をして聞いているわけではありません。

 面接官の立場として、たった3-40分程度の面接の中でその人の合否を決めるわけですから、その人の思考力や自己理解の深みをテストするような質問を投げかけてくるのです。

 当日予想もしないような方向性から質問が飛んでくる可能性もあるとは思いますが、下手に気をてらう必要はないので、素直に心から話すことが大切だと思います。

④東大薬学部合格者からのアドバイス

『やらずに後悔よりやって後悔!』

 この方は、東大の推薦入試について、「少しでも興味があれば挑戦してみるべき」だと語っていました。実際に教授と話し、自分の研究力や興味について客観的評価が得られる機会は高校生にとって貴重なものです。

 この方の他のコメントでは、「入試対策期間中は人生の賭けをしている気分だったが、その分達成感と合格したときの嬉しさ、皆が喜ぶ姿を見ることができたことはこの上ない幸せだと思う。」とも述べています。合格者ならではの「やってよかった!」という達成感ですね。

 実際、教授陣と話して客観的評価がもらえるというのは、推薦入試を選んだ受験生にしか味わうことのできない貴重な経験と言えるでしょう。

 先ほどのアドバイスのセクションでもお伝えしましたが、面接を受けることにより、自分が疑問に思わなかったことについて改めて考えさせられるようになります。

 実際、推薦入試合格者の方々とお話しすると、自己理解力と言語化力に驚かされることが多々あります。

 先ほどのアドバイスでも触れていますが、推薦入試を受けることになると一般入試と並行して様々な準備が伴うため、かなり忙しくなります。他の東大を受ける生徒が、学力試験の勉強をしている中、自己分析を進め学力を維持するのは簡単なことではありません。

 しかし、それを乗り越える経験というのは一生の宝になるかもしれません。

 皆さんも少しでも興味があるのならチャレンジしてもいいかもしれませんね。

まとめ

 いかがだったでしょうか?今回は、東京大学の推薦入試に合格した先輩方の声をもとに、成功へのヒントをお届けしました。

 ご紹介した4つのアドバイス——

  1. 自己理解と言語化の重要性
  2. 一般入試との並行準備
  3. 面接では誠実に語る姿勢
  4. 「挑戦すること」の価値

 これらを胸に、ぜひ自分なりの挑戦を始めてみてください。未来を変える第一歩は、いつだって「やってみよう」という一歩からです。

 推薦入試に興味がある方は、まずは一歩踏み出してみませんか?