あなたのお子さんは、受験戦争に耐えきれますか?

 2025年度、大学受験をした人の数はおよそ65万人と言われています。その中で、日本国内のいわゆる”一流大学”に入学することのできる受験生の割合はわずか2%ほどと言われています。

 昨今の日本では、物価の上昇や経済成長の停滞が続いています。将来の安定した暮らしを望むには、より良い職業に就くこと、そしてそのためには学歴を手に入れることが重要なファクターとなっています。

 苛烈な学歴戦争を勝ち抜けば、一定の社会的に評価の高い職業に就いて高収入を得る見通しが得られる。一方で、受験戦争に敗れてしまったらそうした道を辿るのが難しくなるというのも、また現実です。

 どの親も、自分の子どもにはできるだけ良い生活、良い職業、良い学歴を手にしてほしいと願うものです。

 しかし、どれだけ養育費をかけたとしても、すべての子どもが理想通りに賢く育つとは限りません。

 中には、親の心配をよそに、せっかく高い授業料を支払って通わせている塾をさぼってしまったり、授業に身が入っていないような子も少なからずいるでしょう。

 けれども、もしお金をかけることで、確実に良い学歴が得られる選択肢があるとしたらどうでしょうか。

 それは「子どもには勉強の意欲があまりないが、経済的な余裕はある」という家庭にとっては、非常に魅力的なルートに映るかもしれません。

早慶一般入試の厳しさ

 日本国内で「トップの私立大学」と言えば、多くの人が思い浮かべるのが早稲田大学と慶應義塾大学でしょう。

 これらの大学は、国際的にも一定の知名度があり、国内における就職活動では非常に高い評価を得ている名門校です。

 早稲田・慶應には、推薦入試や帰国子女入試など複数の入試形態がありますが、なかでも「一般入試」での合格は非常に難易度が高いことで知られています。

 下記に示すのは、東進ハイスクールが発表した2025年度の早稲田大学の出願動向を示す図です。

 (出所:https://www.toshin.com/sokuho/article.php?article_type=analysis&id=47)

 この図では、学部ごとの定員や競争倍率などがまとめられています。

 注目すべきは図の最も右側にある「競争倍率」の欄です。2025年度のデータを見ると、ほとんどの学部において倍率が10倍を超えていることがわかります。

 参考までに、東京大学の一般入試の倍率はおおよそ3倍程度と言われており、単純な倍率だけを比較すれば、むしろ早慶の方が“狭き門”とも言えます。

 この背景には、私立大学を第一志望とする受験生だけでなく、東大・京大などの難関国立大学を目指す学生が「滑り止め」として早慶を受験するという事情もあります。

 こうした状況を踏まえると、早稲田や慶應の一般入試で合格を勝ち取るためには、かなり高い学力と準備が必要であることは明らかです。

 数十人の優秀なライバルと1つの席を争うこの熾烈な競争に、果たしてわざわざ参加する必要があるのでしょうか?

圧倒的に難易度が低い、知られざる早慶の付属高校

 早稲田大学や慶應義塾大学には、「内部進学」と呼ばれる仕組みがあります。いわゆる系列校・附属校から大学へと持ち上がる制度で、一般入試を経ずに進学できる点が特徴です。

 これらの系列校は、表向き「大学への進学が保証されている」と言われることもありますが、実際には入学時点での選抜があり、入試の難易度も決して低くはありません。

 ところが実は、もっと圧倒的に入学難易度が低く、内部進学が保証されている知られざる付属高校があるのです。

 それが、早稲田大学系列早稲田渋谷シンガポール校慶應義塾ニューヨーク学院です。

 読んで字のごとく、早稲田渋谷シンガポールはシンガポールに、慶應ニューヨークはニューヨークにある学校です。

 そもそも、これらの学校の名前すら聞いたことがないという人も多いでしょう。特に早稲田渋谷シンガポール校は、2025年度から日本に在住する学生でも受験が可能になったばかりであり、まだ日本の受験生の間では広く知られていない進学先であると言えます。

 もちろん、この二つの学校にも当然ながら入試があり、一定の競争はあります。しかし、他の系列校と比べると、圧倒的に低い難易度で入学できるのです。そして、どちらの学校も、内部進学の制度を利用して、約9割の生徒が早稲田大学・慶應大学に進学しています。

 以下では、それぞれの学校について、かかる学費、必要な受験準備、教育形態について詳しく見ていきましょう。

①早稲田渋谷シンガポールについて

 早稲田渋谷シンガポールは、2025年度から新たに「留学枠」が設けられ、日本国内に居住する学生でも受験できるようになりました。これまでは保護者が海外在住でなければ受験できなかったことを考えると、今後注目が集まっていく学校の一つと言えるでしょう。

 シンガポールは世界でも治安の良い国として知られており、日本人との文化的相性も高いため、お子さんを安心して送り出すことができます。学校には男女それぞれの寮が完備されており、単身での留学も可能です。

 この学校の最大の魅力は、早稲田大学への内部推薦の枠の多さにあります。各学年の募集人数は120名ですが、そのうち100名程度が早稲田大学へ進学すると言われています。実際に通っている生徒の声を聞くと、「学業をよほどおろそかにしなければ、基本的に早稲田には行ける」というのが実情のようです。

 入試は、国語・数学・英語の3科目に加え、小論文と保護者同伴の面接があります。試験日は12月6日と比較的早く、カリキュラムの都合上、数学では「三平方の定理」など未習範囲を避けた問題が出題されます。

 偏差値という形での数値は公表されていませんが、推定で偏差値55〜60程度。決して簡単すぎるというわけではありませんが、他の早稲田系列校や大学一般入試と比べれば、難易度は圧倒的に低いと言えるでしょう。

 気になる学費については、受験料、入学費、授業料、寮費をすべて合わせて3年間でおよそ14.6万シンガポールドル、日本円にしておよそ1,600万円ほどとなっています。

 ・受験料:468シンガポールドル

 ・入学費と授業料:36,811.34(1年次)+30,456.64×2(2・3年次)=97,724.62シンガポールドル

 ・寮費:各学期の寮費を合計して=47,571.85シンガポールドル

 奨学金制度も存在していますが、日本の高校と比較しても、全体として非常に高額な費用であることは間違いありません。

慶應ニューヨークについて

 慶應ニューヨークは、アメリカ・ニューヨーク州にある慶應義塾系列の高校です。「お金持ちの子が行く学校」というイメージが受験業界では広まっています。

 日本とアメリカの両国から高校としての認定を受けており、卒業時には日米両方の高卒資格を取得できます。授業の約9割は英語で行われており、バイリンガル教育に力を入れている点が大きな特徴です。

 最大の強みは、英語力が大きく伸びる環境と、卒業生全員が慶應大学に進学できるという進路の確実さです。つまり、この高校にさえ入学できれば、大学受験について心配する必要は一切なくなるということです。

 入試は、エッセイの提出に加えて、国語・数学・英語の筆記試験があります。難易度は、早稲田渋谷シンガポールよりもさらに低いとされ、偏差値はおおよそ50〜55程度と推定されます。公立中学校で中程度の成績を取っていれば、問題なく対応できるレベルです。

 また、春入試・秋入試・AO入試・一般入試など、入試機会が豊富で、一度不合格になった場合でも再チャレンジが可能です。

 気になる学費は、受験料、入学費、授業料、寮費、その他費用をすべて合わせて、3年間でおよそ17.4万ドル、日本円にしておよそ2,500万円ほど。詳細は以下の通りです。

・受験料:500ドル

・入学費:4,000ドル

・授業料:32,700ドル×3年=98,100ドル

・寮費:18,000ドル×3年=54,000ドル

・その他:5,700ドル×3年=17,100ドル

 早稲田渋谷シンガポールをさらに上回る高額な費用が必要になります。

学歴はお金で買えるのか

 今回ご紹介した2つの学校に入学するには、とても高額な学費や寮費が必要です。

 しかし、逆に言えば、これらの費用さえ支払うことができれば、子どもがほぼ確実に早稲田大学や慶應大学に進学することができます。いまだ学歴がものを言う日本社会において、それは大きな意味を持ち続けるでしょう。

 もし本当に子どもの成功を願い、そのために高額な学費を支払うことができるのであれば、「お金で受験を解決する」という選択肢も、決して非現実的な話ではないのかもしれません。