総合型選抜はどこも倍率が高く、基本的に難易度が高いです。そんな中、低倍率な穴場の大学・学部を見つけたい方も多いのではないでしょうか。


そこで、本記事では、総合型選抜が行われているおすすめの大学・学部を12校ご紹介します。低倍率な穴場大学はどこなのか、どうすれば穴場大学を見つけることができるのかなど、わかりやすく解説します。総合型選抜を検討している方は、ぜひ志望校選びの参考にしてください。


※掲載しているのは、2026年度以前の情報です。最新の入試情報については、必ずご自身で大学のホームページ等を確認してください。

【国公立】総合型選抜を受けるのにおすすめの大学5選

まず、総合型選抜を受けるのにおすすめの国公立大学を5つご紹介します。

東北大学・経済学部

東北大学経済学部は、国立の最難関大学(旧帝大)のひとつでありながら、総合型選抜(AO入試Ⅲ期)の定員は非常に多いです。定員が多いと、志願者が多くても倍率は低くなりがち。そのため、穴場としてピックアップしました。


共通テストを受ける必要がありますが、二次試験に小論文がありません。出願書類と面接試験で合否が決まります。「共通テスト(マークシート)は取れるけれど、記述式の二次試験が苦手」という層におすすめです。

学部

経済学部

募集人数

68(文系58、理系10)

主な提出書類

・入学志願書

・志願理由書

・志願者評価

選抜方法

・書類選考

・面接試験

・共通テスト


東京都立大学・都市環境学部

東京都立大学の都市環境学部も穴場のひとつです。「観光科学科」のように学問分野の専門性が高い学科が含まれています。ターゲットが絞られている分、倍率が極端に跳ね上がりにくいのです。


しかし、このような学科は、志望動機を明確に持っている学生でないと質の高い出願書類を作成するのが難しいため、大学や学部のホームページを調べたり、資料を取り寄せたりして、大学研究をしっかりしましょう。

学部

都市環境学部

募集人数

若干名

主な提出書類

・志望理由

・エントリー理由書(自己アピール)

・エントリー理由書に記載した関連書類

・調査書

選抜方法

・書類選考

・筆記試験

・面接

など


横浜国立大学・理工学部

次に、横浜国立大学の理工学部。二次選抜では、数学や物理などに関する口頭試問があるため、一般的な学力試験の対策だけでは対応が難しいです。ただ、表現力や論理的説明能力に自信がある学生にとっては、一般入試とは異なる土俵で戦える有利な入試と言えます。

学部

理工学部

募集人数

18

主な提出書類

・調査書

・自己推薦書

選抜方法

・書類選考

・面接試験(口頭試問)

・共通テスト


大阪大学・外国語学部

大阪大学の外国語学部もおすすめです。旧大阪外国語大学との統合により、非常にニッチな言語や文化を扱う専攻が多数存在します。マイナーな言語を選べば出願者が減るので、一般入試の偏差値では届かない層にもチャンスがあるのです。


また、マイナー言語は必要書類も対策が難しくなるので、敬遠されやすいのも低倍率になりやすい理由のひとつ。志望する場合は、その言語や文化について詳しく知っておきましょう。

学部

外国語学部

募集人数

約65人

主な提出書類

・志望理由書

・調査書

・活動実績

選抜方法

・書類選考

・小論文

・口頭試問

・共通テスト

など


九州大学・経済学部

国公立大学のラストは九州大学の経済学部です。地方の旧帝国大学は、首都圏の受験生にとって地理的な要因から選択肢に入りにくいため、穴場になりがち。また、この大学・学部は国公立の中では募集人数が比較的多いので、倍率が低めです。


それにもかかわらず、二次選抜の内容は、共通テスト、小論文、面接と一般的。特殊な試験がないため、対策もしやすいのです。

学部

経済学部

募集人数

22

主な提出書類

・志望理由書

・調査書

・活動歴報告書

選抜方法

・書類選考

・小論文

・面接(日本語および英語)

・共通テスト

・英語能力試験


【私立大学】総合型選抜を受けるのにおすすめの大学7選

次に、総合型選抜を受けるのにおすすめの私立大学を7つご紹介します。

慶應義塾大学・文学部

慶應大学といえば、「SFC(総合政策・環境情報)」のAO入試が非常に有名なため、文学部の自主応募制推薦入試は盲点になりがちです。出願資格である評定平均の基準も厳しいため、条件を満たす層が限られます。そのため、志願者も少なくなりがちなのです。


それさえクリアしていれば、小論文と総合考査という慶應特有の思考力勝負に持ち込めます。また、「哲学科」「史学科」など専攻が細かく分かれているため、自分の熱意を志望理由書にぶつけやすいです。本当に行きたい学部がある方には特におすすめです。

学部

文学部

募集人数

120

主な提出書類

・自己推薦書

・調査書

・評価書

選抜方法

・書類選考

・総合考査(小論文、記述試験)



早稲田大学・人間科学部

早稲田大学の人間科学部も穴場。所沢キャンパスという都心から離れた立地であるため、敬遠されがちなのが主な理由です。また、「人間科学」という学問領域が学際的で、志望理由を明確にするのが難しいと感じる受験生も多いと考えられます。


さらには、「FACT選抜」という独自の対話型入試があり、対策に難色を示す学生もいます。そのため、難関大学といえど穴場の学部になっているのです。

学部

人間科学部

募集人数

若干名

主な提出書類

・志望理由書

・入学後の抱負、学業等履歴、活動実績

・調査書

・事前課題

選抜方法

・書類選考

・小論文

・面接

・共通テスト

など



明治大学・理工学部(電気電子生命学科)

明治大学の理工学部は、「機械」や「建築」が花形。電気電子生命学科は、学科名が特殊で具体的に何を学ぶのかをイメージしにくいため、一般的な理工学部志望者から敬遠されがちです。


そのため、自分の興味関心がこの学科の理念と完全に合致することをアピールできれば、非常に高い評価を得られるでしょう。また、自己推薦特別入試の倍率が、他学部と比べて落ち着いている年が多いです。


学部

理工学部(電子生命学科)

募集人数

12

主な提出書類

・エントリーシート

・出願資格を証明する書類

選抜方法

・書類選考

・学力考査(数英)

・口頭試問



中央大学・国際経営学部

中央大学の国際経営学部は、2019年新設の比較的新しい学部であるため、過去の入試データが少なく、受験生が敬遠する傾向があります。そのため、倍率が低くなりがちです。


また、英語での講義についていける高い語学力が求められるため、出願者の層が限定されています。逆に、英語力がある受験生にとっては独壇場でしょう。


学部

国際経営学部

募集人数

25

主な提出書類

・志望理由書

・志願者経歴書

・英語運用能力を証明する書類

選抜方法

・書類選考

・筆記試験(小論文)

・面接



法政大学・文学部(地理学科)

法政大学の文学部地理学科も穴場のひとつ。学科柄、一般的な文学部を志望する層とは受験者層が異なるため、競争相手が比較的絞られるからです。


自分の探究活動や興味関心が地理学と深く結びついていることを示せれば、非常に有利になるでしょう。例えば、フィールドワーク経験や地図への愛着のような、ニッチな実績が評価されやすいです。

学部

文学部(地理学科)

募集人数

10

主な提出書類

・調査書

・志望理由書

選抜方法

・書類選考

・筆記試験(地理B)

・面接



関西学院大学・教育学部

関西学院大学の教育学部もおすすめです。関西の有力大学ですが、関東圏の学生にとっては選択肢に入りにくいことが主な理由です。また、教育学部はメインキャンパスから少し離れたところにあるため、本キャンパスに通いたい受験生から敬遠される傾向にあります。


入試方式が多様であるため、自分に最も合った方式を戦略的に選ぶことで、合格の可能性を高めることができます。


学部

教育学部

募集人数

若干名

主な提出書類

・探究活動の成果物

・探究活動の概要説明書

・大学入学後の学びの計画書

・発表の記録

など

選抜方法

・書類選考

・面接審査(口頭試問、プレゼンテーション、グループディスカッションを含む)



立命館大学・産業社会学部

最後は立命館大学の産業社会学部。定員数が非常に多く、入試方式も豊富なので、どこかしらの枠で低倍率が発生しやすいのが特徴です。


また、学部が扱う領域が広いため、志望動機も作りにくい傾向にあります。逆にいえば、自分の学びたいテーマを明確に設定し、それが産業社会学部のどの領域に対応するのかを具体的に示すことができれば、高く評価されるでしょう。


学部

産業社会学部

募集人数

50

主な提出書類

・エントリーシート

・課題論文

選抜方法

・小論文試験

・書類選考

・面接

など


倍率の低い穴場大学・学部の共通点

ここまで、穴場となっている大学や学部を紹介しましたが、これらの大学・学部の共通点は何でしょうか。穴場となる条件を4つ挙げていきます。

1.メインキャンパスにない

大学名は同じでも、キャンパスが離れているだけで倍率がグッと下がります。大学のメインキャンパスから離れた場所に立地する学部は、通学の利便性から受験生に敬遠される傾向があるからです。


また、キラキラしたイメージが強い本キャンパスに憧れ、そこに通いたいと考えている学生も多いので、メインキャンパス以外は志願者が少なくなりがちです。


2.新設されたばかり、名称変更されたばかりである

新設されて1〜3年目の学部は、合格ラインや過去問などの過去のデータが少ないため、受験生が怖がって避ける傾向にあります。先生の評判や就職実績が未知数のため、キャンパスライフやその後のキャリアプランも考えて、保守的な受験生はあまり選びません。そのため、初年度〜数年間は倍率が低くなりがちで、狙い目となります。


また、名称変更されたばかりの学部・学科は、知名度が下がるため、志願者が少なくなる傾向にあるようです。常に新しい情報を仕入れる意識を持っておきましょう。


3.出願資格や選抜方法が特殊である

「評定平均」がいらない代わりに、別の少し面倒な条件がある学部はライバルが少ない可能性が高いです。例えば、特定の資格(英検準1級以上など)、セミナーへの事前参加、プレゼン実施、特殊な活動実績、講義理解力テスト(箇条書きでまとめる)などが課せられるところもあるようです。


準備や対策に手間がかかるほど、面倒くさがる受験生が脱落していきます。また、出願資格が厳しい場合、条件を満たす受験生が限られるため、倍率が低くなりがちです。特殊な経歴を持っている方は、その経歴を活かせる学部・学科を探してみましょう。


4.募集人数に対して選抜方法が多い

同じ大学の同じ学部でも、「AO入試」「自己推薦」「探究評価型」など、細かく窓口を分けている場合があります。その場合、受験生が複数の方式に分散されるため、ひとつの方式あたりの倍率が低くなる傾向があるため、狙い目です。どこかひとつが定員割れや低倍率になるラッキーが起きるかもしれません。入試方式を詳しく調べてみましょう。

穴場大学に出願するときの注意点

穴場大学に出願するとき、気をつけるべきことがいくつかあります。4つの注意点を順に見ていきましょう。

なぜその大学・学部なのか解像度を上げる

「倍率が低いから」という理由で出願するのは危険です。面接官はそのような動機をすぐに見抜きます。穴場と言われる学部ほど、大学側は「本当にうちの教育内容を理解して来ようとしているか?」と疑っているからです。


なぜその大学の、特にその学部でなければならないのか、自分の学びたいことと大学の特色を具体的に結びつけ、その大学への強い熱意を語れるように準備することを意識しましょう。


アドミッション・ポリシーと過去の体験を絡める

大学が求める学生像である「アドミッション・ポリシー」を熟読し、自分のどのような経験や強みがそれに合致するのかを具体的に説明できるようにしましょう。


大学のホームページに載っているアドミッション・ポリシーの言葉をただなぞったり、過去の体験をただ話すだけではなく、その経験を通して得た学びが大学が求める人物像と一致していることを論理的にアピールすることが重要です。


過去問演習で評価されやすいポイントを見極める

小論文やプレゼンテーションの過去問を分析することで、その大学がどのような能力を重視しているのかが見えてきます。評価されるポイントを意識しながら対策を重ねることで、合格の可能性を高めることができるのです。


学校や塾の先生に過去問を見せて、添削してもらうのが一番の近道といえます。自分の力だけでなく、第三者の力も借りて、より完成度の高い状態で試験に臨むことができるようにしましょう。


二次試験の特殊な選抜方式に備える

穴場の大学・学部は、グループディスカッション、プレゼンテーション、実験など、特殊な選抜方式を採用していることがよくあります。これらを避けて受験生が減っているわけなのですから。


これらの選抜方式の対策には時間がかかるため、早い段階から準備を始めることが重要です。学校の先生や塾の講師に協力してもらい、実務的な練習を繰り返すべきでしょう。

総合型選抜や低倍率な大学に関するよくある質問

総合型選抜や低倍率な大学を受けるにあたって、さまざまな疑問があることでしょう。ここでは、ありがちな質問へお答えします。

穴場の大学=人気のない大学ということ?

回答:必ずしもそうではありません。


キャンパスの立地や選抜方法が特殊であるといった理由で、大学の魅力や教育内容の質とは関係なく、結果的に倍率が低くなっているケースがほとんどです。自分にとって本当に学びたいことが学べるのであれば、それは不人気なのではなく、むしろ自分に合ったお得な大学と言えるでしょう。

穴場だと思って出願したらその年だけ倍率が上がることはある?

回答:十分にあり得ます。


前年度の倍率が低かったことが知れ渡り、翌年になって受験生が集中して倍率が跳ね上がることは、総合型選抜においてはよくあることです。倍率はあくまで結果論であると捉え、倍率の変動に一喜一憂せず、自分がその大学で学びたいという強い意志を持って準備を進めることが最も重要といえるでしょう。

倍率が低い基準は?

回答:一般的に2倍を切ると比較的倍率が低いと認識されることが多いです。


とはいえ、一概に「◯倍以下なら低い」という明確な基準はありません。それに、募集人数が非常に少ない場合は、数人の出願者増減で倍率が大きく変動します。そのため、倍率の数字だけでなく、志願者数や募集人数の実数も併せて確認することが大切です。

未来図に登録して総合型選抜に必要な志望理由書を参考にしよう

ここまで、総合型選抜を実施しているおすすめの大学・学部を一覧で紹介してきました。気になる大学が見つかったら、次に取り組みたいのが志望理由書の準備。


総合型選抜では、大学のレベルや倍率だけでなく、「なぜその大学・学部を志望するのか」を自分の言葉で説明できるかが合否を大きく左右します。せっかく自分に合った穴場の大学を見つけても、志望理由書の内容が浅いと、選考を突破するのは簡単ではありません。


とはいえ、どんな構成で書けばいいのかや自分の経験をどう大学の学びにつなげればいいかがわからないという方も多いでしょう。そんな方は、未来図に登録して、実際の志望理由書の例文や参考情報をチェックしてみてください。志望理由書の書き方のコツや考え方を知ることで、志望校に合わせた内容をイメージしやすくなります。今のうちに登録して、準備を進めておきましょう。