今回は「中央大学法学部政治学科パブリック部門」に提出された志望理由書の一部を紹介したいと思います。
今回抜粋するのは、「あなたの性格と強み・弱み」を聞く項目です。受験生の人たちに聞くと、「来歴や自分の実績は事実ベースだから書きやすいけど、強みとか弱みはなかなか書きづらい」という意見が多いです。
特に、「弱み」は難しいですね。純粋に自分のダメなところってなかなか向き合いにくいものですし、また自分のマイナスな部分を書き過ぎると大学側から「この人はダメな人だな」と思われてしまう可能性だってあります。
先輩方はどのようにこの点に対処していたのか?実際の志望理由書を見てみましょう。
中央大学 法学部 政治学科 パブリック部門の志望理由書の例
Q出願する部門を念頭に置いて、あなたの性格と強み・弱みを説明してください。(800字以内)
私の強みは逆境に負けない心である。中学時代は3歳の頃から続けていた新体操に没頭していた。当時の私は新体操に人生をかけると信じて疑わなかった。中学3年の秋に摂食障害を経験し、新体操を続けることを断念した。そこで人生で初めて挫折を味わった。高校に進学して新体操という希望を失い無気力になってしまったことは私の性格の弱みである。しかし高校2年の頃コロナの影響でオンライン授業が主流となったことが転機となって、人と話すことが好きな私は多くの人と会話したいと考えた。挫折を経験したが立ち直り、逆境に負けず思い立ってすぐ行動した。オンラインを利用して全国の高校生と繋がり、現代社会が抱える問題について議論を行う場を提供するNGO団体を自身が代表として立ち上げた。団体では自分の性格の強みである主体性を活かして活動することが出来た。オンラインでディスカッションイベントを開催し、参加者は100名を超えた。英語を使用したイベントにはマレーシア、フィリピン、シンガポール、モロッコ、フランス、インド、香港からの参加者が集まった。それぞれの考えを語り、学びを深めてコロナの時代であっても国境を越えて繋がることが出来た。更にメンバーを自身のプロジェクトに巻き込み、難民支援を開始した。このプロジェクトはテレビにも取り上げられる活動となった。そして代表としてBSフジテレビや、日本テレビのディレクターの方とコミュニケーションをとりながら取材を受けた。多くの人と話すことで、私は高いコミュニケーション能力を身に着けた。そしてこれらの活動を通じて行動力や積極性を高めた。一方で私の性格の弱みは優柔不断という点である。団体にて決めごとをする際、優柔不断ですぐに決断することが出来ず考えすぎてしまうことがある。しかしだからこそ、物事を論理的に考えて判断することが出来た。また代表として常に全体を俯瞰して双方の視点から物事を考えることが出来た。(800文字)
ポイント1 弱みと強みはセットで!
いかがでしょうか?まず目に付くのは、「優柔不断ですぐに決断することが出来ず考えすぎてしまうことがある。しかしだからこそ、物事を論理的に考えて判断することが出来た」というポジティブな言い換えですね。
これは就活の世界でも同じことが言われますが、マイナスなワードをチョイスするのではなく、その言葉をポジティブに言い換えることができると、好印象を持ってもらいやすいです。
優柔不断/悩みがち→思慮深い
考え無し/失敗が多い→行動力がある/決断力がある
せっかち→スピード感がある
自分がない→協調性がある
などですね。
このように、弱点として自分の弱みを出しつつも、それが今度は強みとしても機能するんだ、という言い換えをしてみるのはとてもいい手法です。ぜひ参考にしてみましょう。
ポイント2 挫折経験と立ち直りを書く
次に見てほしいのは、「人生で初めて挫折を味わった。高校に進学して新体操という希望を失い無気力になってしまったことは私の性格の弱みである。」というところですね。「挫折」というのは、自分の弱みを見せる上でとても有効です。うまくいかなかった経験があって、失敗して落ち込んだ経験がある人というのは、「その逆境から立ち直った人」として受け入れられるかもしれないからです。
ずっと成功続きの人を大学側は求めているわけではありません。4年という期間で、うまくいかないことや失敗もあるはずです。でもそこから立ち直れるような人の方が、「精神的に強靭な人」として受け止められる場合があります。失敗をしない人ではなく、失敗をしてきた人の方が、評価が高いのです。
「挫折を経験したが立ち直り、逆境に負けず思い立ってすぐ行動した。オンラインを利用して全国の高校生と繋がり、現代社会が抱える問題について議論を行う場を提供するNGO団体を自身が代表として立ち上げた。」と、その失敗があったからこそ、こういう行動をすることができた、という流れにしているのもいいですね。自分の高校時代の活動の原動力として、成功体験ではなく失敗体験を挙げるというのはとても良いでしょう。
ポイント3 きちんと曝け出す
弱みや失敗は、きちんと具体的に「曝け出す」というのがポイントです。例えばこの志望理由書では、「当時の私は新体操に人生をかけると信じて疑わなかった。中学3年の秋に摂食障害を経験し、新体操を続けることを断念した。〜高校に進学して新体操という希望を失い無気力になってしまった。」と書いてあります。この箇所だけで、「ああ、大変だったんだろうな」と想像することができますよね。
これがもし、「自分は中学時代に新体操をやっていたが、中学3年生の時にうまくいかなくなり、辞めてしまった」くらいのことしか書いていなかったら、どうでしょう?失敗のようには感じられませんし、その時の苦しさや辛さ・大変さは読み手に対して伝わってきませんよね。起きた事象や失敗の苦々しい記憶を、できる限り思い出してみましょう。そして、恥ずかしいかもしれませんが、それをしっかりと書いてみましょう。「その時はこう思っていた」のような書き方も良いと思います。
いかがでしょうか?ということで、以上のポイントを踏まえて、ぜひ頑張って自分の弱みと強みを書けるように頑張ってください!




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