人恋しい季節になりました。気づけばもうクリスマス。
街はイルミネーションに包まれ、SNSを開けばカップルの写真が並ぶ。
「今年はひとり、さすがに寂しいかも」と思っている人も少なくないでしょう。

そんな時期になると、毎年のように浮上する疑問があります。
女子大の女の子って、どうやって彼氏を作っているの?

捕まえているのか、捕まえられているのか。そもそも「狩り」に行っているのかどうかすら、外から見るとよく分からない世界です。

友達の紹介、マッチングアプリ、バイト先の先輩。出会い方はいくらでもありますが、「女子大生の出会い」と聞いて多くの人が真っ先に思い浮かべるのは、やはりインカレサークルではないでしょうか。

「男子は東大・一橋限定。女子は東女・本女など女子大のみ」。表立って書かれてはいないものの、事実上そのようになっているサークルもあるとか。
実際、2019年に東京大学新聞社が行ったアンケート調査では「東大女子お断り」の学内サークルが、少なくとも3つ以上存在することが明らかにされました。

この条件を見れば、「結局、高学歴男子を早めに押さえに行っているだけでは?」と思われるのも無理はありません。「女子大=出会いがないから外に狩りに行く」そんな単純な構図で語られがちな世界です。

しかし、実際に東大のインカレサークルに参加している東京女子大学の学生にお話を伺う中で、もう少し複雑な実態が見えてきた。インカレ女子のホンネに迫ります。

なぜ東大インカレ?

「そもそも、選択肢が少なすぎるんです

東京女子大学で人気なのは軽音サークルダンスサークルくらい。それ以外は、箏曲部、古典ギター、長唄、茶華道、日本舞踊など、伝統色の強いものが中心ですが、部活動は活動が重く、きちんと通わなければならない。

『バイトと勉強とサークルと就活と、全部を両立したい!』と考えると、部活はなかなか難しく、必然的に、学外サークルへ目が向く機会が増えます。実際に、新歓期にいいかもしれないと感じたサークルは学外のものを含めて3つほどでした。

学内だけに絞ったら、選ぼうにも選べません。先輩も同級生も、色々な人がインカレを選んでいますし、だからこそ、私自身も『外の大学と合同で活動するサークルに入ろうかな』と自然と考えるようになっていました」

そう語るのは都内女子大に通うNさん(19)。都内高校を卒業後は女子大へ進学し、現在は心理学を学んでいます。

これから始まる大学生活に夢が膨らむ彼女でしたが、入学直後に思わぬハプニングが起こりました。それが「サークル選択肢問題」。

学内サークルの選択肢が少ないため、やりたいことを選ぶなら、インカレが一番現実的になるのです。

画像はイメージです。

では、なぜ数あるインカレの中で東大だったのか。

最大の理由は、公認サークルだったから。女子大に通う新入生にとって、非公認インカレは正直かなり怖い存在です。噂だけが先行し、内情が見えない。「上下関係がきつそう」「変なトラブルに巻き込まれそう」など、不透明が故の不安感がつきまとう。

その点、東女と東大は関係が深く、もともと縁があり、学内の掲示板にも東大の公認インカレが複数並んでいます。新歓期になると、西荻窪駅から徒歩12分もかかる、東大からはきわめて交通の便も悪い東女のキャンパスまで、わざわざ東大生たちがビラを配りに来てくれる。「ちゃんとやっている姿勢」から垣間見える安心感が違います。

実際に、他大学のインカレも選択肢にはあったようですが、最終的な決め手は「安全さ」にあったそう。

「確かに、早稲田大学のサークルもありました。ただ、『チャラチャラしてそう』とか『付属の男子校で既に関係が出来上がっている子たちのノリについていくのは厳しそう』とか、どんどん不安な面ばかりが見えてしまった。

周囲の噂でも『早稲田生はみんな遊びたがり』とか言われていて……。女遊びが激しそうだなって偏見を持っていたので、なんとなく、ちょっと遠慮しようかなって。

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その点、東大は国立大学で基本は受験勉強で入りますから、真面目そうですし、チャラチャラしてなさそうですよね。悪く言えば草食かもしれませんが、安心感の方が強い。

チャラくてオラついてるカッコいい男の子よりも、垢ぬけないけれど優しそうな男の子の集まりの方が、圧倒的に行きやすかったんです」

ただ、「インカレサークルに出入りする女子大生」は、往々にして「高学歴男子目当てだろう」と偏見のこもった眼差しにさらされます。

実はこの偏見もあながち間違いではないそうで、彼女もまた、「出会い目的」でインカレサークルに入ったそう。ですが、そこで待っていたのは「思っていたのとは違う」現実でした。

「東大生と出会える。学歴も高く、将来も安定していそう。その条件を意識していなかったと言えば、やはり嘘になります。

ただ、少なくとも私の場合は結婚目的ではありません。どちらかといえば、『楽しく過ごせる相手が見つかったらいいな』くらいのテンションでした。

もちろん、遊び相手としか見ていないわけでもなく、社会人になってからも付き合い続ける可能性もあるでしょうが、それは20代前半の恋愛系としてインカレ女子に限らず、広く一般的な恋愛への向き合い方なのではないでしょうか」

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東大男子は、想像以上に“草食”だった

ただし、入ってからNさんを待ち受けていたのは、想像とは違う日々

「サークル活動が始まってからは、想像以上に忙しく過ごしました。月に数回の活動に加えて、長期休みには合宿やレクリエーションがあります。富士山に登ったり、サマーランドで遊んだり、山手線を歩いて一周したかと思えば、一転して落ち着いて水族館に足を運んだり……。

週2回以上のペースで集まることもありましたが、これに加えて私生活があります。私はイタリアンレストランでバイトしていました。ここはほぼ同僚が女の子で、バイト内恋愛なんて考えられなかった。必然的に出会いはサークルに絞られます

この時は、かなり忙しく感じました。もちろん、『誰かを狙って個人的に遊びに誘う』みたいな余裕なんてありません。ただ、やっぱり当時は『誰かと出会えたらいいな』なんて考えていましたから、本当は男の子側からのアプローチを待っていたんです。

でも、待てども待てども連絡は来ず。気が付いたら私の方が冷めていました

前評判では「東大男子って、頭良すぎて話が通じなさそう」と感じていたものの、実際には意外と話せる男性たちにギャップを感じたそう。いわく、「女子大に通っている子のほとんどは女子校あがり」とのことで、女性側も男性慣れしているわけではありません

だからこそ、「意外と話せるかも!」と感じたときの喜びはひとしお。いつか素敵な出会いが……と夢見る日々が続きます。

しかし、いつになってもアプローチは来ない。男性は男性だけのグループで話すのが大半で、女性陣に話しかけることすらも稀

「それでもいつかは」と信じてやってきたものの、時は流れてついに半年が過ぎてしまう。この時には、女子側は、もう冷めているのです。

画像はイメージです。

女子側は春の段階で、「かっこいいかも」「話しやすいかも」と一度はアンテナを立てています。でも、そこで何も起きないまま時間が経つと、「今さらこの雰囲気で恋愛は無理」「同じコミュニティで面倒なことはしたくない」と気持ちが引いていってしまいます。

東大男子は、「仲良くなってから恋愛に」「もう少し関係性を深めてから」と考えているのかもしれません。ほぼ男子校出身で、異性との関わりに慣れていない人も多いから、仕方がないのかもしれない。ですが、その慎重さが、機を逃す最大の要因となってしまうのです。

本当は、話せば普通の男の子で、冗談も通じる。でも、自分から踏み出すことができない。

結果、タイミングが完全にズレてしまう。

女子はもう“恋愛モード”をオフにしているのに、男子はまだスタートラインにすら立っていない。サークル内で付き合っているカップルは1年生で2組ほど。

春の空気に乗り遅れたまま、秋から新しい恋はほとんど生まれませんでした。

思い立ったが吉日

インカレ女子が、高学歴・高収入の可能性を視野に入れているのも事実です。
サークルの選択肢が少ないとはいえ、わざわざ他大学に来るわけですから。

だからといって、全員が死ぬ気で狙いに行っているわけではありません。
純粋にサークルを楽しむ片手間で、出会いを求めてきているのですから、当たり前です。
狩られるのを待っている男性には、いつまで経っても変化は起きない。

もしこの記事を読んでいる男性がいるなら、ひとつだけ伝えたい。
「可愛いかも」「話しやすいかも」と思った瞬間が、最大のチャンスです。
そもそも「いやいや、この子は自分の将来目当てかも?」なんて計算をして、勝手に躊躇して、あなたはそれで幸せなんですか?

女子側は待ちません。春を逃したら、もう秋。そして秋には、もう遅い。

——「思い立ったが吉日」は、インカレに属する男性諸君のための言葉なのかもしれません。