国公立大学の出願期間は2026年1月26日から2月4日までとなっており、受験生にとって進路決定の重要な時期を迎えています。駿台・ベネッセが公開している「データネット2026 難関大概況/志望動向」の最新データから、東大志望者の併願動向が明らかになりました。

東大の出願状況:文系は前年並み、理系は減少傾向

 駿台・ベネッセデータネットが2026年1月21日に公開した「データネット2026 難関大概況/志望動向」によると、東京大学の志望者数は全体でやや減少しています。文科類は前年並みですが、理科類は減少傾向が見られます。

 具体的には、文科一類は連続の減少、文科二類は前年並、文科三類はやや増加となっています。一方、理科系では、理科一類は前年並、理科二類は3年連続の減少、理科三類は4年連続で志願者を減らしています。

理科三類の第一段階選抜基準が変更:より狭き門へ

 2026年度入試から、東京大学理科三類の第一段階選抜の予告倍率が約3.0倍から約2.8倍へと変更されました。これにより、共通テストで高得点を取らなければ二次試験を受験できないという、より厳しい状況になっています。理科三類は医学部最難関として知られていますが、この倍率変更により、受験生の間で警戒感が広がり、志願者数の減少につながっているとみられます。

東大志望者の併願先:文系は一橋、理系は東北大が人気

 データネットの資料によると、東大志望者の後期日程における併願先には明確な傾向が見られます。

文系(文科類)の併願先

まずは文系を見てみましょう。

 文科一類の志望者は、一橋大学経済学部(併願率19.5%) が最も多く、次いで神戸大学法学部(併願率8.6%) となっています。

 文科二類では、一橋大学経済学部(併願率32.0%) が圧倒的に多く、次いで横浜国立大学経済学部(併願率13.5%) が続きます。文科二類は経済学部進学を志望する学生が多いため、数学の配点が高い一橋大学経済学部が人気となっています。

 文科三類も一橋大学経済学部(併願率16.0%) が最多で、次いで東京外国語大学国際社会学部(併願率7.2%) となっています。文科三類は文学部や人文系学部への進学者が多いため、東京外国語大学が併願先として選ばれているとみられます。

理系(理科類)の併願先

理系では、理科三類を除いて、どの科類でも東北大学理学部が最も人気のある併願先となっています。

理科一類では東北大学理学部(併願率14.7%)、次いで横浜国立大学理工学部(併願率11.4%)。

理科二類も東北大学理学部(併願率14.3%)、横浜国立大学理工学部(併願率10.4%) の順となっています。

理科三類は医学部志望者が多いため、併願先も医学部が中心で、東京科学大学医学部(併願率17.1%)、千葉大学医学部(併願率13.2%) が上位を占めています。

文科類、理科類ともに、3位以降は東北大学、北海道大学など地方の旧帝大が目立つ状況となっています。

理系志望者減少の背景:医学部人気の高まり

2026年度入試において、東大理科一類・理科二類の志望者が減少している背景には、国公立大学医学部の人気の高まりがあると考えられます。理系の優秀な受験生が、東大理学部や工学部よりも、地方国立大学の医学部を選択する傾向が強まっているのです。

ただし、医学部全体の志望者数は前年度から9.0%減少しており、特に関東・甲信越地域で減少が目立っています。これは共通テストの難化や、医学部入試の競争激化が影響していると見られます。

一橋大学が人気の理由:数学の配点の高さ

東大文系志望者、特に文科二類の学生が一橋大学経済学部を併願先として選ぶ理由の一つに、数学の配点の高さがあります。一橋大学経済学部の二次試験では数学の配点が230点(32.8%)と高く設定されており、文系最高峰とも言われる難易度を誇ります。

東大文科二類は経済学部進学を志望する学生が多く、数学が得意な受験生が集まる傾向があります。そのため、数学で得点を稼げる一橋大学経済学部は、東大文系志望者にとって相性の良い併願先となっているのです。

後期出願は結構早い

さて、国公立大学の出願期間は2026年1月26日から2月4日まででした。前期日程の合否結果を待たずに、前期・後期ともにこの期間中に出願する必要があり、共通テストの自己採点結果やデータネットの判定を参考にしながら、どの大学を志願先とするのか、受験生にとって進路選択の大きな岐路となる期間となりました。

東大志望者は、自分の得点状況や得意科目を考慮しながら、併願先を慎重に選択する必要があります。文系であれば一橋大学や地方旧帝大、理系であれば東北大学や医学部など、それぞれの進路に応じた戦略的な出願が求められるわけです。

 この選択が受験生の未来をどう分けたのか?その結果が見えるのは、3月になってからです。多くの受験生の「桜が咲く」ことを、未来図は願っています。