指定校推薦について調べていると、「大学入学後に苦労する」といった声を聞くことがあります。さまざまな意見が飛び交う中で、何が正しいのか不安に思っている方もいるでしょう。


そこで、今回は指定校推薦を利用するメリット・デメリットについて解説していきます。また、実際に指定校推薦を利用した先輩はどのように高校生活を送っていたのかも見てみましょう。

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指定校推薦とは?

まず、指定校推薦とは大学が特定の高校に推薦枠を設け、その高校から推薦された生徒のみが出願できるという入試制度です。


校内選考さえ通過すれば、ほぼ確実に合格できるのが特徴です。

そのため、評価基準となる高校の成績(評定平均)や生活態度などが非常に重要になります。

なお、指定校推薦は主に私立大学を中心に導入されており、国公立大学ではほとんど実施されていません。

指定校推薦を受けるメリット

指定校推薦には、他の入試制度にはないメリットが複数存在します。具体的に見ていきましょう。


  • 校内選考に通った時点で合格がほぼ確約される
  • 年内に進学先を確保できる
  • 自分の学力以上の大学を狙える
  • 受験費用を抑えられる

1、校内選考に通った時点で合格がほぼ確約される

指定校推薦は、推薦枠を与える学生を決めるためにまず校内で選考が行われます。


この校内選考に通過できればほぼ確実に合格できるのが指定校推薦の大きなメリットです。一般入試のように、当日のテストによって合否が左右されることもありません。

面接や小論文などの試験も実施されますが、形式的な確認や大学とのマッチングを目的とする要素が強いです。ただし、白紙で提出したり、面接で不適切な態度を取ったりすれば、不合格になる可能性もあります。

2、年内に進学先を確保できる

指定校推薦の校内選考は夏から秋に行われ、11月〜12月頃には正式に合格が決まることが多いです。

一般入試の試験シーズン(1〜3月)よりも早く進路が確定するため、本来なら長期間に及ぶ受験ストレスからも早期に解放されます。

合格後は、残りの高校生活を大学入学に向けた準備や資格取得、趣味などに充てられるのもメリットです。

画像はイメージです。生成AIを使用しています。

3、自分の学力以上の大学を狙える

学力試験や模試の結果があまり良くなかったとしても、高い評定平均を維持していれば志望校に合格できる可能性があるのも指定校推薦の魅力です。

特に、定期テストでコツコツと点数を取ることが得意な人にとっては、非常に有利な入試方式になります。

一方で、自分の実力以上の大学に進学すると、入学後に授業や周囲の環境についていくことが難しくなることもあります。

そのため、入学後の学習内容や自分の学力も考慮して慎重に志望校を選びましょう。

4、受験費用を抑えられる

指定校推薦は専願であるため、一般入試のように複数の大学・学部を併願する必要がありません。

そのため、受験料を1校分に抑えられます。

遠方の大学を受験する場合も複数箇所に受けに行く必要がないため、交通費や宿泊費を抑えられます。

また、滑り止めの学校へ入学金を支払う必要もないので、受験にかかるトータルの出費を大幅に減らすことが可能です。

 指定校推薦を受けるデメリット

一方で、以下のようなデメリットも存在します。よく考慮せず推薦を受けると、入学後に後悔することも多いため、慎重に確認しましょう。

  • 出願後に辞退することができない
  • 決まった大学・学部にしか出願できない
  • 合格後も勉強を続ける必要がある
  • 高校3年間コツコツ努力し続ける必要がある
  • 大学での成績が高校の指定校枠に影響する

1、出願後に辞退することができない

指定校推薦は、「合格したら必ず入学する」という専願が絶対条件です。

校内選考を通過した後や大学に合格した後に「やっぱり他の大学に行きたい」と思っても、原則として辞退できません。

万が一辞退すると、その高校の推薦枠が取り消されるなど、後輩に多大な迷惑がかかる可能性があります。

そのため、出願前に進学先や学部について十分に検討し、入学する意思を固めておくことが大切です。

2、決まった大学・学部にしか出願できない

指定校推薦は、自分の通う高校に推薦枠が来ている大学・学部の中からしか志望校を選べません。

行きたい大学があっても、高校にその枠がなければ指定校推薦を利用して出願することはできない点に注意が必要です。

枠があるからという理由だけで妥協して進学先を決めると入学後に後悔する可能性もあるため、本当にその大学に行きたいのかをよく考えて出願しましょう。

3、合格後も勉強を続ける必要がある

指定校推薦で合格が決まったからといって勉強を疎かにしていると、一般入試組との学力差が大きく開いてしまいます。

入学後の授業についていくためにも、合格後も勉強し続ける必要があるのです。

また、入学する学部・学科に関連する本を読んだり資格を取得したりするのもおすすめです。

4、高校3年間コツコツ努力し続ける必要がある

指定校推薦の選考基準となる評定平均は、高校1年生の1学期から高校3年生の1学期までの成績で決まるため、長期間にわたる努力が欠かせません。

「高校3年生から本気を出せばいい」という一般入試の逆転合格の考え方は通用せず、1年生のときから継続して努力する必要があります。

評価の対象は定期テストの成績にとどまらず、提出物や授業態度、出席状況など日頃の学校生活全般に及びます。3年間にわたって自己管理能力が試される入試だと言えるでしょう。

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5、大学での成績が高校の指定校枠に影響する

高校の代表として大学へ進学するため、入学後の成績や大学生活での姿勢が出身高校の推薦枠に影響することがあります。

具体的には、入学後の成績が悪い場合、翌年以降に後輩が利用できる指定校推薦枠が減らされたり、取り消されたりするリスクがあるのです。

そのため、母校の代表としての責任感を持ち、周囲からの信頼を損なわない行動を心掛ける必要があります。

 指定校推薦と他の入試方法との違い

では、一般入試や他の推薦入試とはどのような違いがあるのでしょうか。一般入試、公募推薦型入試、総合型選抜の順で見ていきます。

  • 一般入試との違い
  • 公募推薦との違い
  • 総合型選抜との違い

・一般入試との違い

一般入試が当日の学力テストの点数のみで合否が決まるのに対し、指定校推薦では高校3年間の評定平均や学校生活での取り組みで合否が決まります。


また、一般入試は複数の大学・学部を併願できますが、指定校推薦は専願が原則で自分の高校にある推薦枠からしか志望校を選べません。

さらに、一般入試が2〜3月に本番を迎えるのに対し、指定校推薦は秋頃に校内選考が行われ、年内に進路が決まるという時期の違いもあります。

・公募推薦との違い

公募推薦は、大学が定める出願条件を満たし、かつ高校長の推薦を受ければ、誰でも大学に出願できます。

一方、指定校推薦を出願できるのは、大学から指定校推薦枠を与えられた高校の生徒に限られます。

また、公募推薦は他大学との併願を認めるケースがありますが、指定校推薦は「合格したら必ず入学する」という専願が原則です。

そして、指定校推薦は校内選考を通過すればほぼ確実に合格となるのに対し、公募推薦は大学での選考によって不合格になる可能性も十分にあります。

➤公募推薦の対策は何をすべき?いつから対策を始める?理想スケジュールも紹介

・総合型選抜との違い

総合型選抜は、学力だけでなく意欲や活動実績、大学とのマッチングを重視する入試方式です。校長推薦を介さず、自己推薦で出願できます。
対して、指定校推薦を利用するには校長推薦が必要で、校内選考も突破しなければなりません。

また、指定校推薦では高い評定平均が求められる一方、総合型選抜は成績基準が比較的緩く、個人のポテンシャルや熱意で勝負できます。

ただし、面接やプレゼンテーション、小論文などの選考対策にかかる負担が大きいため、コツコツと対策をする必要があります。

➤総合型選抜(AO入試)の対策はいつから始める?おすすめ対策スケジュールも紹介

どんな人が指定校推薦を狙うべき?

指定校推薦は誰でも利用できる制度ではありません。指定校推薦を狙える条件や利点を活かしやすい人について見ていきましょう。

  • 高1の時から好成績を維持してきた人
  • 行きたい大学・学部の推薦枠が高校にある人
  • 進学先を確保した後にやりたいことがある人

・高1の時から好成績を維持してきた人

指定校推薦で最も重要なのが評定平均です。そのため、高校1年生の最初から定期テストで高得点を取り続けてきた人に最適な入試方式と言えます。


日々の提出物や授業態度にも気を配り、全教科でまんべんなく良い成績を維持してきた人にとって、これまでの努力を最大限に活かせる場でしょう。

早い段階から指定校推薦を意識している人ほど有利です。

・行きたい大学・学部の推薦枠が高校にある人

指定校推薦では、自分が本当に学びたい大学・学部の推薦枠が通っている高校に存在することが大前提です。

その中に第1志望と胸を張って言える進学先がある人にとっては、合格を早期に確保できる有力な選択肢です。

一方で、推薦枠があるという理由だけで妥協して大学を選ぶと、入学後に学びたい内容とのミスマッチが起こりかねません。

あくまで、自分の目指す進路に合った大学へ行くための手段として推薦枠を活用しましょう。

・進学先を確保した後にやりたいことがある人

年内に進路が決まったあと、残りの高校生活を有意義に過ごしたいという明確なビジョンがある人にも適しています。

たとえば、入学後に役立つTOEICなどの英語資格の取得、車の免許取得、留学の準備などに時間を使えます。

単に受験を早く終わらせるだけでなく、確保できた時間を次のステップへの準備に充てたい人にとって、非常に相性の良い入試方式と言えます。

指定校推薦は「入学後についていけない・後悔する」って本当?

「指定校推薦は学力不足で入学後に留年しやすい」という声は実際多いです。

一般入試組と比べて受験勉強の絶対量が少なくなりがちで、入学直後に学力差を感じるケースがあるのも事実ですが、必ずしも学業不振に陥るとはいえません。

指定校推薦の合格者は、日頃からコツコツ努力する力を身につけている人も多く、入学後にしっかり学習すれば十分に追いつけます。

合格決定後も大学からの事前課題や基礎知識の復習に取り組み、受験対策時と同様の学習習慣を継続することが大切です。

指定校推薦を受けた先輩の体験談

ここでは実際に指定校推薦を受けて大学に進学した先輩の体験談をご紹介します。どのような経緯で推薦を受け、受験に臨んだのでしょうか?

Aさん

元々テストを頑張っていたので成績が良く、部活動にも力を入れていました。

志望大学に入りたくて一般入試の準備を進めていましたが、行きたい学部の枠がたまたまあったため指定校推薦を志望しました。

高成績を維持するために実践した対策は以下の2つです。

  1. 先生と仲良くなり、授業中の疑問は先生に頼って解消したこと
  2. 授業中は寝ずに、つまらなそうな授業でも興味を持てるポイントを探しながら受けたこと

合格が決まるまでは、一般入試を受ける予定で周りの受験生と同じぐらいかそれ以上に勉強時間を確保していました。

画像はイメージです。生成AIを使用しています。

指定校推薦一本に絞るのは危険!一般入試の対策もしよう

体験談にもある通り、指定校推薦と一般入試の対策は並行して行うのが良いと言われています。その理由を見ていきましょう。

・一般入試の対策が必要な理由

人気の指定校枠は校内のライバルとの熾烈な評定争いになり、わずかな差で落選する可能性があります。

秋の校内選考で落ちてから慌てて一般入試の勉強を始めても、すでに本格的に対策している受験生に追いつくのは容易ではありません。

そのため、指定校推薦を第一志望とする場合でも、公募推薦や一般入試で同じ大学に再挑戦できるだけの学力を身につけておくことが大切です。

一般入試の勉強を続けておけば基礎学力も向上し、指定校推薦で進学した後の大学の授業にもついていきやすくなります。

推薦だけに頼らず、複数のルートを想定して準備しておきましょう。

・一般入試と両立させるためのスケジュール

高校3年生の1学期までは定期テスト対策を最優先にしつつ、英単語の暗記や基礎固めなど、一般入試に向けた勉強も並行して進めましょう。

夏休みは、指定校推薦の志望理由書を作成しながら、一般入試の過去問演習や弱点克服にも十分な時間を割くことが大切です。

9月に校内選考の結果が出るまでは、「一般入試で合格する」という意識で勉強量を維持しましょう。校内選考に通ったら面接対策など指定校推薦の対策に時間を割きます。


指定校推薦の入試が終わったら、結果が出るまでは一般入試の対策を行うのがおすすめです。

指定校推薦に関するよくある質問

最後に指定校推薦について改めて疑問点を整理します。不安に思う点はここで解消しましょう。

1、指定校推薦の対策としてはどのようなことをすべき?

回答:好成績の維持、志望理由の構想などが挙げられます。

指定校推薦を狙うなら、高校1年生から高校3年生の1学期までの定期テストで高得点を取り、評定平均をできるだけ高めておくことが重要です。
欠席・遅刻を減らし、提出物の期限を守るなど、学校生活全般を真面目に過ごしましょう。


校内選考を通過した後の大学側の試験に備え、基本的な志望動機の整理や面接練習も早めに進めておくと安心です。

また、部活動や生徒会活動、英検などの資格取得は、校内選考で同点になった際のプラス評価につながる場合もあります。

2、指定校推薦を受けると就活で不利になる?

回答:指定校推薦を受けただけで、不利になるケースはほとんどありません。

企業が採用選考で大学の入試方式を直接聞き、それを合否の判断基準にすることはほぼありません。


就活で重視されるのは、大学時代に何を学び、どのような経験を積んで成長したかというプロセスです。

指定校推薦で入学した場合も、真面目に学び続けて好成績を維持できれば、その姿勢がプラスに評価される可能性があります。

一方、SPIなどの基礎学力テストで点数が取れないと不利になる場合もあるため、入学後も学力の維持・向上に努めましょう。

3、指定校推薦は後が大変と言われる理由は?

回答:学習習慣の継続、推薦故の責任などが挙げられます。

指定校推薦は高校3年生の秋頃に受験が終わるため、一般入試組が猛勉強している時期に学習習慣が抜け落ちてしまうリスクがあります。

また、高校の代表として入学する以上、大学で成績不良になると、母校の後輩が利用できる推薦枠を奪ってしまう可能性もあります。

合格後も気を緩めず、大学から出された課題に真剣に取り組み、英語や専門科目の基礎を先取りしておきましょう。

まとめ|メリットとデメリットを踏まえて指定校推薦を受けるか決めよう

いかがでしたか。


指定校推薦は、早く確実に合格を狙えるメリットがある一方、高校の代表としての責任や学力試験がなくとも自分で学習を継続する力が求められる入試方式だと言えます。


自分の志望校や性格なども含めて最適な受験方法を選びましょう。


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