総合型選抜や学校推薦型選抜を考えている高校生にとって、気になるのが「評定平均」です。

なかでも評定平均4.0は、さまざまな大学・学部で出願条件となっているので、「4.0を取るには、どのくらいの成績が必要なの?」と気になる人も多いでしょう。

そこで今回は、評定平均4.0に必要な成績の内訳について、高1のみ・高1〜2・高3の1学期まで含めた3パターンのシミュレーションで紹介します。

また、評定平均4.0で目指せる主な大学や、4.0から4.2に上げるために必要な成績についても解説します。

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評定平均4.0に必要な成績の内訳

まずは、評定平均がどのように計算されるのかを確認しておきましょう。

評定平均は、「全科目の成績の合計÷全科目数」で算出できます。たとえば、10科目を履修していて、それぞれの評定が「5」「4」「4」「3」などとついている場合は、10科目分の評定をすべて足して、10で割ります。

複数の学年の成績から評定平均を計算する場合は、「すべての履修科目の評定合計÷全科目数」で計算しましょう。

なお、今回は分かりやすくするため、1学年あたりの科目数を10科目として考えます。


高校1年生の成績だけで評定平均4.0を取るには?

高校1年生の成績のみの場合、たとえば「5」が2科目、「4」が6科目、「3」が2科目であれば評定平均は4.0になります。

学年

科目

評定

高校1年生

現代の国語

5

言語文化

5

数学Ⅰ

4

数学A

4

英語コミュニケーションⅠ

4

論理・表現Ⅰ

4

地理総合

4

歴史総合

4

化学基礎

3

保健体育

3


評定の合計は「5×2+4×6+3×2=40」となり、これを科目数の10で割ることで評定平均4.0と算出されます。


もちろん、評定平均4.0になる成績の組み合わせはこれだけではありません。たとえば、「5」が4科目、「4」が2科目、「3」が4科目でも合計は40となるため、評定平均は4.0になります。


このように、評定平均は特定の科目で何点取ったかではなく、最終的な評定の合計によって決まります。得意科目で「5」を取ることで、ほかの科目の「3」をカバーできます。


高校1年生と2年生の成績で評定平均4.0を取るには?

高校1年生と高校2年生の成績を合わせて評定平均4.0を取る場合も、考え方は同じです。科目数は各学年で10科目、合計20科目となります。


学年

科目

評定

高校1年生

現代の国語

5

言語文化

4

数学Ⅰ

4

英語コミュニケーションⅠ

4

地理総合

4

歴史総合

3

化学基礎

3

生物基礎

3

保健体育

3

音楽Ⅰ

3

高校2年生

論理・表現Ⅱ

5

数学Ⅱ

5

数学B

5

英語コミュニケーションⅡ

5

日本史探究

5

化学

5

生物

4

保健体育

4

情報Ⅰ

4

美術Ⅱ

3


高校1年生の評定の合計は「5×1+4×4+3×5=35」、高校2年生は「5×6+4×3+3×1=45」です。20科目の評定をすべて合計すると「35+45=80」となり、「80÷20=4.0」で2年間の評定平均は4.0となります。


もちろん、2年間の評定平均を4.0にする内訳はこれだけではありません。2年間を通した評定の合計が「80」に到達していれば、どのような成績の組み合わせであっても評定平均4.0となります。


高校1年生〜3年生の1学期までの成績で評定平均4.0を取るには?

高校1年生から高校3年生の1学期までの成績で評定平均4.0を取る場合も、すべての科目の評定を合計して計算します。科目数は各学年10科目、3年間で30科目です。


学年

科目

評定

高校1年生

現代の国語

5

言語文化

4

数学Ⅰ

4

数学A

4

英語コミュニケーションⅠ

4

論理・表現Ⅰ

4

地理総合

4

歴史総合

3

化学基礎

3

保健体育

3

高校2年生

論理・表現Ⅱ

5

数学Ⅱ

4

数学B

4

英語コミュニケーションⅡ

4

日本史探究

4

化学

4

生物

4

情報Ⅰ

3

保健体育

3

音楽Ⅱ

3

高校3年生

古典探究

5

数学Ⅲ

5

英語コミュニケーションⅢ

5

日本史探究

5

政治・経済

5

論理・表現Ⅲ

4

化学

4

情報Ⅰ

4

保健体育

4

美術Ⅱ

3


この場合、高校1年生は「5×1+4×6+3×3=38」、高校2年生も38、高校3年生は「5×5+4×4+3×1=44」です。したがって、3年間の評定の合計は「38+38+44=120」となります。30科目で割ると「120÷30=4.0」となり、評定平均4.0になります。


もちろん、このパターン以外でも評定平均4.0を取ることは可能です。


推薦入試を考えているのであれば、高校1年生の段階から定期テストや提出物を大切にし、少しずつ高い評定を積み重ねていきましょう。


評定平均4.0で目指せる主な大学一覧

評定平均4.0を取得できると、総合型選抜や学校推薦型選抜で出願できる大学・学部の選択肢が広がります。


ここでは、評定平均4.0がある場合に出願できる可能性がある大学・学部を紹介します。


  • 早慶上理
  • MARCHや関関同立
  • 成成明学・日東駒専・産近甲龍


※以下は総合型選抜の出願要項を参考にしています。また、2026年度の情報であるため、最新情報については各大学の募集要項をご確認ください。

※大学・学部によっては、学科や入試方式ごとに必要な評定基準が異なる場合があります。志望する学部・学科が決まっている場合は、各大学の公式サイトや最新の募集要項で、出願条件を必ずご確認ください。

※特定教科の評定や資格、活動実績などが別途求められる場合があります。出願の際は、必ず各大学が公表する最新の募集要項をご確認ください。

早慶上理

大学名

学部

評定基準の目安

早稲田大学

社会科学部

4.0

人間科学部

3.9

スポーツ科学部

3.5

慶應義塾大学

法学部

4.0

東京理科大学

理学部第一部

4.0

薬学部

4.0

工学部

4.0

創域理工学部

4.0

創域情報学部

4.0

先進工学部

4.0

経営学部

4.0


早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学といったいわゆる「早慶上理」でも、入試方式によっては評定平均4.0前後を出願条件としている学部があります。


ただし、これらの難関大学・学部では評定平均単体で出願できるケースは少なく、英検などの外部英語資格、指定科目の高い評定、探究活動の実績などが併せて課されるのが一般的です。


評定4.0の確保はあくまで出願のための前提条件の一つと言えます。


MARCHや関関同立


大学名

学部

評定基準の目安

明治大学

文学部

3.5

国際日本学部

4.0

理工学部

3.8

農学部

4.0

総合数理学部

3.8

青山学院大学

文学部

3.5

法学部

3.5

経営学部

3.5

国際政治経済学部

3.5

総合文化政策学部

3.5

社会情報学部

3.5

地球社会共生学部

3.8

コミュニティ人間科学部

3.5

理工学部

3.8

立教大学

文学部

3.8

経営学部

3.8

理学部

3.8

法学部

3.8

観光学部

3.8

コミュニティ福祉学部

3.8

現代心理学部

3.5

スポーツウェルネス学部

3.5

環境学部

3.5

中央大学

法学部

3.0

経済学部

3.0

商学部

3.0

基幹理工学部

3.0

社会理工学部

3.0

先進理工学部

3.0

文学部

3.0

国際経営学部

3.8

総合政策学部

3.0

法政大学

文学部

3.8

国際文化学部

3.5

人間環境学部

3.5

現代福祉学部

3.8

キャリアデザイン学部

3.8

スポーツ健康学部

3.2

関西大学

文学部

3.2

法学部

3.6

経済学部

3.4

商学部

3.4

社会学部

3.4

外国語学部

3.4

人間健康学部

3.2

総合情報学部

3.4

社会安全学部

3.4

ビジネスデータサイエンス学部

3.4

システム理工学部

3.5

環境都市工学部

3.5

化学生命工学部

4.0

関西学院大学

神学部

3.3

文学部

3.3

社会学部

3.3

法学部

3.3

経済学部

3.3

商学部

3.3

人間福祉学部

3.3

国際学部

3.3

教育学部

3.3

総合政策学部

3.3

理学部

3.8

工学部

3.8

生命環境学部

3.8

建築学部

3.8

同志社大学

生命医科学学部

3.8

立命館大学

法学部

3.2

産業社会学部

3.2

国際関係学部

3.2

文学部

3.2

経営学部

3.2

政策科学部

3.2

総合心理学部

3.2

映像学部

3.2

経済学部

3.2

スポーツ健康科学部

3.2

食マネジメント学部

3.2

情報理工学部

3.2

理工学部

3.0

生命科学部

3.2

薬学部

3.2


MARCHや関関同立で要求される評定はほとんどが3.0〜3.8のため、評定平均が4.0があれば大半の大学・学部において出願条件を余裕を持ってクリアできます。


ただし、学部によっては全体の評定平均だけでなく「英語など特定教科の評定」や「外部検定スコア」が併せて求められる場合もあるため、選考要件の細部まで確認が必要です。


成成明学・日東駒専・産近甲龍


大学名

学部

評定基準の目安

成城大学

文芸学部

3.7

経済学部

3.8

明治学院大学

文学部

3.0

経済学部

3.5

社会学部

3.5

法学部

3.2

心理学部

3.8

情報数理学部

3.8

日本大学

法学部

3.5

文理学部

3.5

商学部

3.3

理工学部

3.5

専修大学

経営学部

3.8

近畿大学

理工学部

3.0

国際学部

3.8

甲南大学

文学部

3.5

経営学部

3.6

知能情報学部

3.6

グローバル教養学環 STAGE

3.5

龍谷大学

心理学部

3.5

文学部

3.3

経済学部

3.3

経営学部

3.3

法学部

3.3

政策学部

3.5

国際学部

3.3

先端理工学部

3.3

社会学部

3.5

農学部

3.0


成成明学や日東駒専、産近甲龍では、多くの学部で出願基準が3.0〜3.5前後に設定されています。


評定平均4.0を保持していれば出願基準で弾かれる心配はほぼなく、選択肢の幅は非常に広くなります。


第一志望として挑戦するのはもちろん、総合型選抜や学校推薦型選抜で手堅く進学先を確保することも可能です。


 評定平均4.0を維持するためのポイント

推薦入試で用いられる評定平均は積み重ねで決まるため、一時的に4.0に届いてもその後の失点で下回ってしまっては意味がありません。

直前の大幅な挽回が難しいからこそ、日頃から好成績を維持するためのポイントを押さえておくことが重要です。

  • 定期テストで全科目75〜80点以上をキープする
  • クオリティの高い提出物を期限以内に出す
  • 副教科や得意科目で「5」を取る




1、定期テストで全科目75〜80点以上をキープする

評定平均4.0をキープするには、定期テストでコンスタントに75〜80点以上を獲得することを目標としましょう。

もちろん、定期テストの点数だけで評定が決まるわけではありませんが、高い評定を取るためには、まずテストで安定して得点することが重要です。

なお、平均点が低い難解な科目の場合は、学年平均点よりプラス15〜20点を目指すとよいでしょう。

また、テスト前の2週間は計画的に勉強時間を確保し、全科目の課題を早めに終わらせておくことも大切です。


2、クオリティの高い提出物を期限以内に出す

課題やレポートの提出期限を厳守することは、評定を維持するうえでの絶対条件です。

どれだけテストの点数が高くても、提出物を出さなかったり期限に遅れたりすると、平常点や評価に影響する可能性があります。

また、単に空欄を埋めるだけではなく、丁寧に記述して自分の考えや工夫を付記することも大切です。

評価が「A」や「A+」になるよう、内容の質と丁寧さにもこだわりましょう。


3、副教科や得意科目で「5」を取る

評定平均の計算において、特定の科目だけ配点比率が高くなるといったルールはありません。

どの科目も等しく1〜5の成績がつくため、副教科や得意科目で確実に「5」を取れば、評定平均4.0をキープしやすくなります。

特に副教科は主要科目に比べてテストの範囲が狭く、実技や授業態度などが成績に反映されやすいです。主要科目より「4」や「5」を取りやすいでしょう。

副教科や得意科目で「5」を多く取ることで、苦手な科目の「3」を相殺できます。

ただし、「苦手科目は3でもいい」と最初から考えるのではなく、すべての科目でできる限り高い評価を目指すことが重要です。


評定平均が4.0でも校内選考で落ちることはある?

評定平均が4.0あったとしても、指定校推薦などの校内選考で落ちることはあります。校内選考は、単純に「評定平均が基準を超えているか」だけで決まるのではなく、校内のライバルとの相対評価で決まるためです。

特に、人気の大学・学部の推薦枠が1名しかない場合、評定平均4.0の生徒と4.5の生徒が同時に希望すれば、より高い評定を持つ生徒が選ばれる可能性があります。

また、生徒同士で評定が並んだ場合には、模試の成績、欠席日数、英検などの資格、部活動実績などを比較して判断されることもあります。どの項目をどの程度重視するのかという校内選考の基準は学校ごとに異なるため、進路指導の先生に過去の動向を確認しておくことが大切です。


どのくらい成績を上げれば評定平均4.0から4.2になる?

評定平均は、これまでに取得したすべての成績を合計して計算するため、学年が上がるほど、評定平均の数値を大きく変えるのは難しくなります。


そのため、4.2を目指すのであれば、「次の学年でどのくらいの評定を取ればよいのか」を具体的に計算しておくことが大切です。ここでは、各学年10科目の場合を例に考えてみましょう。


・高校1年生で4.0の場合

高校1年生の時点で評定平均4.0だったとします。各学年10科目であれば、高校1年生の成績の合計は「4.0×10=40」です。

ここから高校2年生の成績を加えて、評定平均4.2を目指します。高校1年生と高校2年生の合計20科目で評定平均4.2にするには、評定の合計が「4.2×20=84」必要です。

すでに高校1年生で40あるため、高校2年生では「84−40=44」の評定を取る必要があります。つまり、高校2年生で10科目合計44を取ればよいことになります。

たとえば、「5」を4科目、「4」を6科目取れば、「5×4+4×6=44」です。また、「5」を5科目、「4」を4科目、「3」を1科目という組み合わせでも、「5×5+4×4+3×1=44」となるため、評定平均4.2を目指せます。

このように、同じ4.2を目指す場合でも、成績の組み合わせにはさまざまなパターンがあります。

・高校2年生で4.0の場合

高校2年生の時点で評定平均4.0だった場合は、高校1年生と高校2年生の合計20科目の評定合計が「4.0×20=80」となります。

ここから高校3年生の成績を加えて、最終的に評定平均4.2を目指す場合、3年間で30科目の評定合計は「4.2×30=126」必要です。そのため、高校3年生では「126−80=46」の評定を取る必要があります。

各学年10科目とすると、高校3年生で「5」を6科目、「4」を4科目取れば、「5×6+4×4=46」です。また、「5」を7科目、「4」を2科目、「3」を1科目でも、「5×7+4×2+3×1=46」となるため、同じく4.2を目指せます。


評定平均4.0に関するよくある質問

評定平均については、さまざまな疑問を持つ人もいるでしょう。

ここでは、評定平均4.0を目指すうえで特に気になりやすい質問について解説します。推薦入試を考えている人は、評定平均の仕組みを正しく理解しておきましょう。

Q、副教科も主要科目と同じ扱いで計算される?

回答:国語・数学・英語などの主要科目と、保健体育・美術・音楽・技術・家庭などの実技4教科は、基本的に全く同じ重みで計算されます。

たとえば、国語が週に4時間、音楽が週に1時間しか授業がなかったとしても、どちらも評定平均を計算するときには1科目として扱われます。

そのため、主要科目が「3」だったとしても、副教科で「5」を取れば、全体の評定平均を引き上げることができます。

苦手科目だけに注目するのではなく、得意な副教科でも高い評定を狙うことが、評定平均4.0を目指すうえでは重要です。


Q、評定平均3.9だと四捨五入して4.0になる?

回答:評定平均3.9だからといって、4.0として扱われるわけではありません。大学の出願基準では、評定平均を原則として小数点第2位まで確認し、四捨五入せずに判断します。

たとえば、実際の評定平均が3.99であっても、4.0には達していません。そのため、出願基準が「評定平均4.0以上」と定められている場合、出願基準を満たしていないと判定されます。


なお、高校が発行する調査書では「小数点第2位を四捨五入」して評定平均を出すのが一般的ですが、端数の扱いは大学や入試方式によって異なる場合があります。募集要項に記載された数値や算出方法が厳密に適用されるため、実際の募集要項を確認することが大切です。


Q、英検や部活動の実績によって評定平均が上がることはある?

回答:英検に合格したり、部活動で大会に出場したりしたからといって、それだけで学校の評定平均の数値そのものが上がることはありません。

評定平均は、基本的に学校での中間・期末テストの点数や平常点、提出物などをもとに各科目の成績が決まり、その数値を使って算出されます。

ただし、英語の授業で英検の勉強に取り組んでいることが評価され、その結果として英語科目の評定が「5」になることは考えられるでしょう。

また、大学の出願基準や選考においては、英検や部活動実績が加点要素として直接評価されることもあります。


まとめ|評定平均4.0の価値を最大限に活かして志望校合格をつかもう

評定平均4.0を目指すなら、定期テストだけでなく、提出物や授業態度まで含めて、すべての科目で安定した成績を取ることが大切です。副教科や得意科目で「5」を取れば、苦手科目の「3」をカバーすることもできます。


また、評定平均4.0は推薦・総合型選抜の出願条件の一つになることがありますが、4.0を取れば必ず合格できるわけではありません。志望校の募集要項を早めに確認し、評定を維持しながら、志望理由書や小論文、面接などの対策も進めましょう。

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