2025年10月26日、中央大学国際経営学部のAO型推薦入試(二次試験)が実施されました。
未来図編集部が独自に入手した小論文・面接の概要と、受験当日の流れや受験者の声をお伝えします!

問題概要

 当日は「日本における外国人移民の増加」について問う内容が出題されたそうです。与えられた統計データと背景文を読み取り、3つの設問に答える形式でした。

外国人移民の増加とは?

 日本では近年、少子高齢化と労働力不足の進行により、外国人労働者や留学生の受け入れが拡大している。法務省の統計によると、2024年時点で在留外国人は約330万人に達し、全人口の2.6%を占めている。かつては製造業や建設業など一部の分野に限られていたが、現在では介護、飲食、ITなど多様な分野で外国人が活躍している。

 一方で、移民の増加は経済的な恩恵をもたらすと同時に、社会的な課題も生じさせている。言語や文化の違いによるコミュニケーションの難しさ、教育や医療へのアクセスの不平等、地域社会との摩擦などがその代表例である。とくに地方では外国人住民の増加に行政対応が追いつかず、生活支援や防災情報の多言語化が課題となっている。

 また、労働環境の面でも、技能実習制度における過酷な労働や人権侵害が指摘されており、「安価な労働力」としての受け入れではなく、共に社会を築く「パートナー」としての視点が求められている。長期的には、日本社会が多様性を尊重し、外国人と日本人が共に安心して暮らせる社会制度を整えることが不可欠である。

 このように、外国からの移民の増加は、日本の労働力確保と国際化の進展に寄与する一方、文化的共生や人権尊重の観点から新たな社会的課題を浮き彫りにしている。今後の日本社会においては、移民を一時的な労働補完としてではなく、社会の一員として包摂する仕組みづくりが問われている。

関連すると思われる社会問題

 最も顕著なのは「労働力不足」と「地域社会の多文化共生」の問題である。少子化により国内労働力が減少する中、外国人が日本経済を支える存在となっている。一方で、外国人労働者が不当な待遇を受けたり、長時間労働を強いられるケースもあり、制度と現場の乖離が指摘されている。

 また、教育や医療、行政手続などで言語の壁が依然として高いことから、外国人家庭の子どもが孤立したり、生活情報を十分に得られない問題も発生している。文化や宗教の違いによる偏見や排除の意識が残る地域もあり、真の意味での「多文化共生社会」はまだ実現途上にある。

 このような状況を改善するためには、政府・自治体・企業・地域住民が連携し、外国人を「助ける対象」ではなく「共に社会をつくる仲間」として受け入れる姿勢が重要である。


理想回答の一例

テーマ理解:キーワードの整理
「移民の増加」とは単なる人口動態の変化ではなく、社会構造の変革を意味する。少子高齢化による労働力不足の補完、経済のグローバル化、文化的多様性の拡大などが背景にある。一方で、受け入れ側社会の制度・意識が追いつかないことで、差別や孤立といった課題が顕在化している。

小論文の方向性(論旨の型)

A. 経済的観点から論じる型
主張:移民受け入れは日本経済の持続可能性に不可欠である。
論拠:生産年齢人口の減少、技能労働の確保、多文化市場の拡大。
課題・展望:賃金格差や職場環境の整備、教育支援。
結論:経済と人権の両立を図る制度設計が必要。

B. 共生社会の観点から論じる型
主張:多文化共生は「異なる文化の共存」ではなく「相互理解と協働」である。
論拠:地域社会での交流、教育現場の支援、自治体の多言語化施策。
課題・展望:偏見の除去と双方向のコミュニケーション。
結論:「共に生きる社会」への意識変革が不可欠。

C. 教育・政策の観点から論じる型
主張:移民課題は教育と政策の両輪で解決すべきである。
論拠:外国人児童への支援、国民の異文化理解教育、入管制度改革。
結論:制度・教育・意識改革を統合することが持続的共生への道。

800字模範小論文例

小論文例(約800字)

 近年、日本では少子高齢化の影響により労働力不足が深刻化し、外国からの移民が増加している。製造業や介護、飲食、情報通信など幅広い分野で外国人が重要な役割を担うようになったが、その急速な拡大は新たな社会課題も生み出している。

 まず、移民増加の背景には経済構造の変化がある。人口減少によって国内で十分な労働力を確保できなくなり、外国人を受け入れることで経済を支えてきた。また、グローバル化によって国際的な人の移動が活発になり、日本もその流れの中で人材の多様化を求められている。しかし、言語や文化の違いが障壁となり、地域社会で孤立する外国人も少なくない。さらに、技能実習制度の下で過酷な労働を強いられたり、差別的な扱いを受けたりするなど、人権上の問題も指摘されている。

 このような課題を解決するためには、単に労働力として受け入れるのではなく、「共に生きる社会」を目指す発想の転換が必要である。行政は多言語による生活支援や教育体制の整備を進め、企業は公正な労働環境とキャリア形成の機会を保障すべきだ。また、地域住民が文化的多様性を理解し、外国人と交流する機会を積極的に設けることも重要である。さらに、学校教育では異文化理解や人権尊重を学ぶ機会を充実させ、次世代が共生の価値を自然に受け入れられるようにする必要がある。

 加えて、政府は制度面の改善にも取り組むべきである。たとえば、在留資格の更新や就労制限の緩和、子どもへの教育支援など、長期的な定住を前提とした政策が求められる。また、メディアも外国人を「労働者」ではなく「社会の一員」として紹介することで、偏見や誤解を減らす役割を果たせるだろう。こうした取り組みが進めば、外国人と日本人が相互に信頼し合い、地域社会の一体感を高めることができる。

 外国人移民の増加は、日本社会の新たな可能性を拓く契機でもある。多様な人々が互いの違いを認め合い、協力して社会を築くことができれば、日本はより開かれた成熟社会へと発展していくだろう。多文化共生は単なるスローガンではなく、これからの日本が持続的に発展していくための現実的な道である。

面接について

・形式:個別面接(10〜20分程度)
・面接官:教授1〜2名(受験者によって異なる)
・内容
 ・英語面接:自己紹介、長所と短所、それに関する実体験、これまで頑張ってきたことなど。
 ・日本語面接:志望理由書の深掘り中心。特に「なぜ国際経営か」「なぜ中央大学か」を明確に答える必要あり。

受験者コメント:

「僕の場合、面接がかなり圧迫気味で、志望理由書を徹底的に深掘りされました。自分で“志望理由書に突っ込む”くらいの準備が必要です。
英会話は自己PRや志望動機など、基本的な部分を対策しておけば大丈夫。
筆記試験は“最近話題のテーマ”が多いので、中田敦彦さんのYouTube大学で時事を押さえておくのがおすすめです!
過去問は問い合わせればもらえます。精一杯出し切れるように頑張ってください!」